ソフトバンク・今宮 完全復活へ「軽いと振ってしまう」バットの“重量化”を決断

育成の中村宜(右)と野球談議をするソフトバンク・今宮(東スポWeb)

完全復活に向けての準備は着々と進んでいる。シーズン終盤に戦列を離れ、現在はリハビリ組で調整しているソフトバンク・今宮健太内野手(30)が21日、筑後ファーム施設で精力的な動きを見せた。室内でのフリー打撃やキャッチボール、屋外でのランニングを終えると「打って、投げて、走って、元気いっぱいです!」と人懐っこい笑顔で回復をアピールした。

今宮は10月21日の日本ハム戦で二盗を試みた走者と交錯する形で左膝付近を強打。左脛骨骨挫傷の診断を受けて離脱すると、そのままシーズンを終えた。「もう少し(治りが)早ければ宮崎(秋季キャンプ)に行くつもりだった」が、福岡に残留。薬で患部の回復が進むのに合わせて練習強度を上げてきた。

今季は125試合に出場もシーズン前半に打撃不振に陥り、4年連続で規定打席未到達。それでも後半戦スタートとともに盛り返した打撃の感覚を大事に、今は「自分の形」をつかもうとしている。来季に向けては「軽いと振ってしまうので、バットの重みを生かしたい」と、今季870グラムだったバットの重量を890グラム程度まで重くする考えだ。

近年は故障に泣かされ、満足なプレーを継続できない歯がゆさが募った。チームのBクラスからの巻き返しには「絶対的な内野の要」復権が不可欠。目の輝きからは、その予感が漂っている。

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