剣山~三嶺縦走 三好市でチャレンジ! バスで行く祖谷トレッキング パート6 

秘境祖谷の集落からさらに奥深く、三好市の境をかたちづくる剣山系(つるぎさんけい)。西日本第二の高峰剣山から尾根沿いに続く三嶺。三好市の誇る、この二つの山の縦走を含んだ2泊3日、約25Kmのコース。登山口まで公共交通機関を使い、山頂ヒュッテに宿泊しながらのトレッキングを紹介する。

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夜明け前に三嶺ヒュッテから山頂へ 早朝の雲海と日の出に感動

翌朝、三嶺ヒュッテでは他の宿泊者と同様に夜明け前に起床し、日の出を眺めに外へ出た。空気は澄みきって、風はほとんどない。静寂の中、尾根に立って日の出を待った。

この三嶺から遠く離れた、剣山と次郎笈の後方から太陽が昇り始めた。山々の姿もはっきりとしてくる。そんな中、前日に縦走してきた尾根道を眺めていると、その距離に自分でも驚く。

ヒュッテに戻り、コーヒーを淹れ、朝食の準備をする。

調理はシンプルに、ゆでるだけのオートミールだ。レーズン、シナモン入りの栄養価の高い朝食だ。

その朝は本当に天候が良かったので、朝食後も少し頂上周辺を散策して、そのめったに見る事のできない景色をふんだんに楽しんだ。

三嶺山頂から名頃「三嶺登山口」までの下山

最終日の下山。荷物をまとめて、名頃の「三嶺登山口」へ向かう道へ。三嶺ヒュッテから、「登山口」まで下り2~2.5時間。(逆に三嶺登山口から登ってくる場合は、三嶺山頂まで3~3.5時間)

下山ははじめに急な下り10分、前日に来た水場を再び通り過ぎる。(登ってくる場合は、ここで十分な量の給水を勧める。そうしないとまた戻ってくることになってしまう。)

水場を過ぎて数分後、道は森に入り、そこから1時間ほどは尾根に沿って緩やかな下り。ダケモミの丘を通る。

剣山でもあったように、ここでもフェンスで区切られた場所がある。また網が幹に巻かれた木々も見かけるだろう。これは鹿の食害防止のため。樹皮を食べられた木は最終的には弱って、枯れてしまうためだ。

最後の1時間は勾配が急になるが、道を見失うことはないだろう。後半の半ばで林道を横切り、下りきった。

登山口に近いところで、工事か行われていたため、今回は最後の部分は迂回路を下りてきた。ここから右手に道路に沿って100mほどで「三嶺登山口駐車場」に着く。

登山口の駐車場は広く、トイレや避難所にもなる休憩できる建物などがある。(冬季に閉鎖のこともあるので注意。)

祖谷からの帰路は名頃発の三好市営バスを利用 時間に余裕があれば名頃集落「かかしの里への立ち寄りもおすすめ

名頃バス停は、三嶺登山口駐車場から出て橋を渡り左折して100mほど、国道439号線沿いにある。待合所やトイレも併設。

名頃バス停から、三好市営バス「久保」行は11:25、もしくは15:20発がおすすめ。毎日運行。

(季節や曜日限定の「剣山」バス以外は、この「名頃」が祖谷の始発、もしくは終着のバス停となる。)

もし、このバス停で時間がたくさんある場合は、バス停から100~200mのところに「かかしの里」があるので、立ち寄ってみても良いだろう。地元の作家さんが作った何百体もの、ユーモラスな等身大のかかしが集落のあちこちにたたずんでいる。

そして、「名頃」から三好市営バスに乗った後は、途中で四国交通バス「阿波池田バスターミナル」行に乗り換える必要がある。帰りの乗り換えは、来たときの様にスムーズではなく、待ち時間がある。

●「名頃」11:25発の場合
「久保」11:50着、→四国交通バスへ乗り換え「久保」12:24発→「JR大歩危駅」13:35→「阿波池田バスターミナル」14:15着。

●「名頃」15:20発の場合
「久保」15:45着、→四国交通バスへ乗り換え「久保」16:44発→「JR大歩危駅」17:59→「阿波池田バスターミナル」18:40着。

こうして秘境のトレッキング 剣山~三嶺縦走、3日間のチャレンジを終えた。

様々なトレッキングコースのある剣山系。これからが紅葉の季節。

ぜひ、ご自分に合ったルートで訪れてみて欲しい。

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四国交通株式会社

三好市営バス

(取材・文・写真: ショーン ラムジー)

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