大久保が涙の引退会見 ゴール量産の秘訣明かす 「実は考えてました」

引退会見で号泣する大久保(C大阪公式ユーチューブチャンネルより)

今季限りで現役引退するJ1C大阪の元日本代表FW大久保嘉人(39)が22日、大阪市内のホテルで引退会見を行った。

大久保は「今季をもって引退します」と声を詰まらせながら切り出すと、すぐに涙があふれ出てきた。「泣かない予定だったけど、速攻泣いてしまいました。すいません」と言葉を絞り出した。

引退を決断した経緯について「まだまだ動けるうちに、まだまだできるだろうと言われるうちに辞めたいと思っていた」と説明。まず家族に伝え「気持ちは固めてすぐ妻に伝えた。『本当にそれでいいの?』という感じだった。発表する前の日に横浜に帰って、子どもたちにも伝えた。まず椅子に座らせて察したようだった。でも『5人目? 女の子?』と言われて(笑い)。そしてサッカーを辞めることにしたと言った」と明かした。

大久保はJ1歴代最多の191得点を記録。川崎時代には3年連続得点王を獲得するなど日本屈指のストライカーとしてその名を歴史に刻んだ。

これだけのゴールを量産した秘訣について「野性的と言われて、動くところは野性的だったと思うけど、ゴールを取るために自分は確率を求めていた。もともと中盤の選手だったので、パスの出し手の気持ちも分かる。常に(ゴールから)逆算をしながらプレーしていた。野性的とは言われていたけど、実は考えてましたというのは選手のときには言わなかったけど今伝えたい」。数々のゴールは〝頭脳派〟のプレーから導き出されたことを明かした。

日本サッカー界を彩った最強ストライカーが惜しまれながらピッチを去る。

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