殿堂入り投票対象者発表 ボンズ、クレメンスらはラストチャンス

日本時間11月23日、全米野球記者協会(BBWAA)は2022年度のアメリカ野球殿堂入り投票の対象者30人の顔ぶれを発表した。今回から新たに対象となったのはアレックス・ロドリゲス、デービッド・オルティスなど13人。残りの17人は前回から引き続き対象となり、バリー・ボンズ、ロジャー・クレメンス、カート・シリング、サミー・ソーサの4人は今回がラストチャンス(10度目の挑戦)となる。投票結果は日本時間1月26日午前8時から「MLBネットワーク」にて発表される予定だ。

前回の投票ではシリングの得票率71.1%が最高となり、2013年以来8年ぶりに記者投票で「当選者なし」となった(殿堂入りには得票率75%が必要)。得票率5%をクリアすれば、翌年の殿堂入り投票に参加する資格が与えられるが、前回初めて投票対象となった11人のうち、得票率5%をクリアしたのはマーク・バーリー、トリー・ハンター、ティム・ハドソンの3人だけ。殿堂入りを果たすどころか、複数年にわたって投票用紙に名前を残せるのもほんの一握りの選手だけなのである。

今回の殿堂入り投票の最大の注目ポイントは、ボンズ、クレメンス、シリング、ソーサというビッグネームがラストチャンスを迎えること。ソーサは前回の得票率が13.9%のため、得票率を殿堂入りラインまで伸ばすのは現実的ではないが、シリングは71.1%、ボンズは61.8%、クレメンスは61.6%と殿堂入りに手が届くところまで来ている。シリングは政治的言動、ボンズとクレメンスはステロイド問題によって一部の記者からの支持を得られずにいるが、ラストチャンスとなる今回、彼らの殿堂入りにどのような審判が下されるだろうか。

今回から投票対象となったロドリゲスもボンズ、クレメンスと同様にステロイド問題を抱えている選手である。歴代4位の通算696本塁打など抜群の実績を誇っているものの、ボンズやクレメンスとは異なり、薬物規定違反によってメジャーリーグ機構から正式な出場停止処分を受けている。ボンズやクレメンスが殿堂入りできないようであれば、ロドリゲスも殿堂入りの可能性は低いと考えるのが自然だろう。

2022年度の殿堂入り投票対象者30人は以下の通り。

ボビー・アブレイユ(3度目)
バリー・ボンズ(10度目)
マーク・バーリー(2度目)
ロジャー・クレメンス(10度目)
カール・クロフォード(初)
プリンス・フィルダー(初)
トッド・ヘルトン(4度目)
ライアン・ハワード(初)
ティム・ハドソン(2度目)
トリー・ハンター(2度目)
アンドリュー・ジョーンズ(5度目)
ジェフ・ケント(9度目)
ティム・リンスカム(初)
ジャスティン・モーノウ(初)
ジョー・ネイサン(初)
デービッド・オルティス(初)
ジョナサン・パペルボン(初)
ジェイク・ピービー(初)
アンディ・ペティット(4度目)
A・J・ピアジンスキー(初)
マニー・ラミレス(6度目)
アレックス・ロドリゲス(初)
スコット・ローレン(5度目)
ジミー・ロリンズ(初)
カート・シリング(10度目)
ゲーリー・シェフィールド(8度目)
サミー・ソーサ(10度目)
マーク・テシェイラ(初)
オマー・ビスケル(5度目)
ビリー・ワグナー(7度目)

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