今季の12球団ベスト&ワースト助っ人は誰? HR、打点の2冠争った一方、登板ゼロの投手も

ロッテのブランドン・レアード(左)と阪神のロベルト・スアレス【写真:荒川祐史】

ベスト助っ人の投手は阪神・スアレスとソフトバンク・マルティネス

2021年のプロ野球はペナントレースが終わり、残すところ日本シリーズのみとなっている。今季も数多くの助っ人外国人がプレーし、チームに貢献した助っ人、期待外れに終わった助っ人がそれぞれいた。そこでここでは、今季のベスト助っ人とワースト助っ人を編集部で選出してみた。データはセイバーメトリクスの指標などで分析を行う株式会社DELTAのデータを用いた。

【ベスト助っ人】
・打者
○セ・リーグ
タイラー・オースティン(DeNA)
○パ・リーグ
ブランドン・レアード(ロッテ)

・投手
○セ・リーグ
ロベルト・スアレス(阪神)
○パ・リーグ
ニック・マルティネス(ソフトバンク)

DeNAのオースティンは107試合に出場して打率.303、28本塁打74打点と好成績を残した。規定打席には届かなかったものの、wRC+やWARは全外国人野手でトップの数字。文句なしの“ベスト助っ人”だろう。パ・リーグ野手はロッテのレアード。本塁打、打点ともにリーグ2位の数字を叩き出し、チームの2位に貢献した。

投手では阪神の守護神スアレス、ソフトバンクのマルティネスを選ぶ。スアレスは42セーブで最多セーブのタイトルを獲得。防御率1.16と安定感も抜群だった。マルティネスは規定投球回、10勝どちらも届かなかったが、防御率1.60、21先発中20試合でクオリティスタートを達成と、抜群の安定感を誇った。

広島のテイラー・スコット(左)と西武のマット・ダーモディ【写真:荒川祐史】

楽天はカスティーヨ、ディクソンと共に不振、広島もスコット、ネバラスカスと奮わなかった

【ワースト助っ人】
・打者
○セ・リーグ
マイク・ガーバー(中日)
○パ・リーグ
ルスネイ・カスティーヨ(楽天)

・投手
○セ・リーグ
テイラー・スコット(広島)
○パ・リーグ
マット・ダーモディ(西武)

今季は助っ人に苦労した球団が多いシーズンだった。新型コロナ禍で家族の来日が叶わず、退団する選手も複数いた。その中で大きく期待を裏切ることになった1人が中日のガーバー。わずか12試合の出場で打率.156、0本塁打と全く貢献できなかった。かつてレッドソックスと7年7250万ドル(約83億円)の大型契約を結んだ経歴を持つカスティーヨだが、33試合で打率.225、わずか1本塁打。ディクソンと共に1年での退団が決まっている。

広島のスコットは昨季7試合の登板に終わっていたが、今季も残留。だが、来日2年目は1度も1軍に昇格することなくシーズンが終わり退団となった。また新助っ人のネバラスカスも1試合2回2/3を投げて3安打5四球で3失点。防御率10.13でチームを去ることになった。西武のダーモディは先発、リリーフで計11試合に登板したものの、1勝もできず。防御率5.13で退団となった。(Full-Count編集部)

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