新幹線長崎ルート 国交省、佐賀駅ルート「最適」 佐賀県は反発

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佐賀県側に説明する川島課長(左)=佐賀県庁

 九州新幹線長崎ルート未着工区間の新鳥栖-武雄温泉(佐賀県)を巡り、国土交通省と同県の5回目となる「幅広い協議」が22日、県庁であった。フル規格整備案で、国交省は与党検討委などが推すJR佐賀駅経由とは別の2ルートの整備効果を提示し、あらためて佐賀駅ルートが「適切」との考えを示した。県は整備に伴う在来線問題などに触れていない回答に不満を述べ、議論はかみ合わなかった。
 協議は約半年ぶり。3ルートの比較検証は、前回協議で県側が提案していた。国交省の川島雄一郎幹線鉄道課長が県地域交流部の山下宗人部長に、佐賀市北部ルート(北回り)と佐賀空港ルート(南回り)の検証結果を説明した。
 概算建設費は佐賀駅経由の約6200億円に対し、北回りは約5700億~約6200億円、南回りは水底トンネル工事などを想定し約1兆1300億円と試算。見込まれる収支改善効果や観光の県内波及効果などは佐賀駅経由が最も大きいと評価した。
 県が提案していた最高速度200キロで走行するフリーゲージトレイン(FGT、軌間可変電車)開発について、川島課長は耐久性と経済性の両面で、速度270キロの開発時と同じ課題が残り「開発に予算や時間を費やすことは現実的ではない」と回答した。
 検証結果は新幹線による地域発展の可能性などに言及せず、山下部長は「考えていた回答と違う」と批判。在来線問題の重要性も訴えたが、国交省からのJR九州を交えた協議提案には「フル規格を求めていないので話し合いはできない」と従来通り拒否。FGTについては国交省の説明に納得せず、再回答を求めた。