中日・平田が約83%の大減俸で更改 異型狭心症も医者から「ガンガンやっていい」のお墨付き

「来季は結果を残す自信がある」と言い切った平田(東スポWeb)

中日の平田良介外野手(33)が23日、ナゴヤ球場で契約更改交渉を行い、年俸1億8000万円から減額制限を大幅に超える約83%ダウンの年俸3000万円の単年契約でサインした。

5年契約の最終年となった今季は開幕スタメン入りも21試合に出場して打率1割5分5厘、0本塁打、4打点と打撃不振で4月28日に二軍落ち。7月初旬に体調を崩して10月に「異型狭心症」の診断を受けたと公表してから初めて記者会見に臨み「今季はプロ野球選手ではなかった。不振から始まってけがをして、体調を崩して、そのまま野球ができなかった。プロ野球選手としての実感はなかった」と悔しがった。

中日では岩瀬仁紀が2015年オフに年俸3億円から約83%減の5000万円で更改して以来、球団史上最高タイの大減俸となった。それでも平田は「球団からは『平田良介を来年も必要としているから契約を結びますと言ってもらえた。僕も来年は結果を残す自信があります、と言いました」と必死で前を向く。

この自信はどこからくるのか。実は2018年まで愛用していながら、入手困難に陥っていたアオダモ製バットの確保に成功。「メーカーに必死に頼みまくって年間数10本なら用意してもらえることになった。ここまでメープル、バーチ、(ホワイト)アッシュを使ってきたが、しならせることができず、バットが出てこない感覚があった。今はマシンではアオダモで打っているが、振れば(勝手に)しなる。やっと〝相方〟が帰ってきた」と喜んだ。

現在は投薬と月1回の医師の診察を受けており、症状は安定しているという。「今はだいぶん良くなっている。ジョギングは30分以上走れるようになった。ウエートも限界を超える重量は心配だが、その手前なら大丈夫。打撃に関しては全く問題ない。医者からは『ガンガンやってくれていい』と(お墨付きを)もらっている。今もガンガンやりながら、体の症状を見てやりすぎないようにしている」と説明する。

来季に向けて「来年は全てをぶつける。だめなときは引き際だと思う」と不退転の決意を語った。

(金額は推定)

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