25年ぶり歓喜のドラマ再現願うオリ関係者「中嶋監督は仰木さんとだぶる部分はある」

オリックス・中嶋監督の采配は故仰木監督を思い起こさせるという(東スポWeb)

パ王者のオリックスは日本シリーズ第3戦(23日、東京ドーム)でヤクルトに競り負け、2敗目を喫した。6回に〝ラオウ〟杉本裕太郎外野手の同点2ラン、7回に主砲・吉田正尚外野手の勝ち越し二塁打が飛び出すが、7回に中継ぎの要だった吉田凌がサンタナに痛恨の逆転2ランを許した。9回の反撃も一歩及ばず、中嶋聡監督は「また次、何が起こっているのかの状況判断をしっかりしてやれるようにしたい。いろんなチャンスで全員が打てるわけではない。それでも何とかつなごうという気持ちだけはしっかり出てる」と前を向いた。

25年ぶりの日本一に向けて必死の戦いを続けるオリックスだが、球団内には連覇した1995、96年にチームを率いた故仰木彬監督に思いをはせる声がある。当時を知る古株の関係者は「中嶋監督を見ていると仰木さんとだぶる部分はある。猫の目オーダーではないけど、選手を信頼した思いきりのいい采配は似ているし、練習中からよく選手の状態を観察している。仰木さんも外野を歩きながらその日の選手の動きをしっかりチェックしていた。だからこそ思い切ったことができる。選手の乗せ方も似てますよ」という。

近鉄との合併を経て本拠地が神戸から大阪に移転。環境は大きく様変わりしたが「優勝しましたよって伝えたいし、仰木さんならこんなことを言ってくれるんじゃないか、とか考えます。どこかで教え子の中嶋監督、チームを見てくれていると思う」(フロント関係者)。東京ドームで1勝すれば第6戦から思い出の地・神戸に向かう。歓喜のドラマの再現となるか。

© 株式会社東京スポーツ新聞社