【新日本】内藤哲也がノアとの対抗戦に疑念と苦言「助けを求めたようにしか見えない」

無傷の4連勝でWTL単独首位のSANADA(左)と内藤(東スポWeb)

新日本プロレスの内藤哲也(39)が、来年1月8日横浜アリーナ大会で行われるノアとの対抗戦に〝制御不能節〟をさく裂させた。SANADAとのコンビで参戦中の「ワールドタッグリーグ(WTL)」では開幕から無傷の4連勝で単独首位を快走。重要なリーグ戦期間中に来年のビッグマッチの話題が発表されたことに憤り、対抗戦そのものの意義も疑問視しているという。その理由と意外な希望とは――。

内藤組は23日の川崎大会で、棚橋弘至、矢野通組との全勝対決を制し開幕4連勝。唯一の無敗を守り単独首位に立った。WTL初制覇へ突き進む一方、リーグ戦期間中の20日に来年1月8日横浜大会で新日本VSノアの対抗戦が実現することが発表された。

内藤は「話題を集めるという意味ではプロレス界にとっていい発表だったと思いますよ。ただ、せめてベスト・オブ・ザ・スーパージュニアとWTLが終わってからで良かったんじゃないの? 時期に関してはもっと考えてほしかったですね」と苦言を呈する。

約5年ぶりのノアとの交わりに「お客さまからすると目新しいものが見られるんじゃないかというワクワクはあるんじゃないですか?」と認めつつも、選手主導ではなく団体主導による実現から〝唐突感〟は否めないと指摘。「交わることで発せられるプロレスの力でファンがコロナ禍から立ち上がる心の原動力になりたい」との大義名分にも懐疑的な見方を示す。

「なら、何で5年間も交流してこなかったのか。本当にそんなに素晴らしい力を持った選手たちがいるなら、来年と言わずWTLにも出てもらえば良かったんじゃないですか? 俺にはコロナで苦しんでる新日本がノアに助けを求めたようにしか見えないし、もっとドーンと構えていてほしかった。ファンのためと言いながら結局、自分の団体のために見えちゃいますね」

ノアに対して最低限の知識は持っているというが、生粋の新日本至上主義者だけに対戦を希望する相手はいない。

「本当にやりたかったら普段から言ってますよ。強いて挙げるとすれば…普段ノアしか見ないお客さまも見に来るんでしょ? 実際に今、下手すりゃ東京ドーム(来年1月4、5日)よりも注目されてしまっている大会ですよ。そこでLIJ同士で試合をしてみたいなとは思いますけど」と言い、対抗戦の舞台で同門対決の提供試合を提案する制御不能ぶりだ。

最後は「今後WTL期間中はこの話はもうしないから」と目の前のリーグ戦に集中することを宣言した。

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