店主が暮らしの”こつ”を伝授 長崎・平和町商店街で「まちゼミ」

ブタの頭肉の調理講座を開いている田川さん=長崎市、田川精肉店

 長崎市の平和町商店街振興組合(城尾昭寛理事長)は、加盟する事業所の店主らが講師役を務め、市民に暮らしに役立つ知識を伝える講座「まちゼミ」を開いている。30日まで。
 商店街活性化や顧客の新規開拓などを目的に2016年4月に開始し、春と秋の年2回開催。コロナ禍に伴う中断もあったが、今回で通算9回目。
 鮮魚店や化粧品店、飲食店など23事業所が参加。店主やスタッフが長年の経験で培った技術を生かし、ボディケアや魚のおろし方、漬物を使ったレシピなど計24講座を開いている。
 平和町整骨院の松崎翔登院長(27)は家庭でできるマッサージ法を指導。友人と参加した近くの主婦、辻田フクコさん(81)は「力加減などを学ぶことができた。長女が肩凝りで苦労しているから少しでも和らげてあげたい」。松崎院長は「受講者が他の人にも教えることで笑顔を広めたい」と話した。
 ブタの頭肉の調理法を伝授するのは田川精肉店の店主、田川兼次さん(52)。ゆでて薄く切り、ぽん酢や七味で食べる浦上地区の「伝統食」だ。薬店「ドラッグエンゼル」を営む城尾理事長(72)は「入ったことがなかった店に気軽に立ち寄り、店主の人柄にも触れてほしい」と話す。
 各講座は予約制。定員は5人程度。原則無料だが、材料費が必要な講座もある。問い合わせはドラッグエンゼル(電095.845.7356)。

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