森保監督がMF三笘薫の抜擢が〝ずれ込んだ〟理由説明「所属チームで成長してくれるのが先決」

救世主となった三笘(ロイター)

サッカー日本代表の森保一監督(53)が、待望論が強かったMF三笘薫(24=サンジロワーズ)の抜てきが11月になった理由を説明した。

三笘は16日にカタールW杯アジア最終予選オマーン戦で後半から投入されてA代表デビューを飾ると、左サイドから再三鋭いドリブルで突破を図り日本に流れを引き寄せ、MF伊東純也(ゲンク)の決勝ゴールをアシストする活躍を見せた。

まさに救世主となった三笘だが、川崎でブレークした昨季から待望論が沸き起こっており、もっと早いタイミングでの招集を指摘する声もあった。

24日にオンラインで取材に応じた指揮官は「みなさん三笘のことをすごく推されている方も多いが、彼の活躍は見ているしわれわれもずっとしっかり追っているし、どういう成長をしているか見ながら招集している」としたうえで、11月まで登用が〝ずれ込んだ〟理由をこう説明する。

「9月、10月の時点で彼は(所属クラブで)先発出場がゼロだった。途中から出場して10分くらいとか。なので、まずは所属チームで成長してくれるのが先決だと」と初の欧州挑戦となったサンジロワーズで地位を確立することを優先させた。クラブでの活躍が代表での活躍につながるという考えからだ。

その後三笘はハットトリックを達成するなどクラブで大活躍し先発の座も勝ち取った。「11月の活動に向けてはスタメンで活躍できていることが確認できたので、自信を持って代表に来てもらえるんじゃないかと。サンジロワーズはトップを走っているチームで、そこで出て欧州でもやっていける自信を持ち、彼も自信を持ってプレーできる」と強調。三笘が欧州で結果を出し絶好調に達した〝最高のタイミング〟で抜てきし、それがオマーン戦での大活躍につながったというわけだ。

森保流の〝深謀遠慮〟が三笘の代表でのブレークを引き出したと言えそうだ。

© 株式会社東京スポーツ新聞社