サーヴァンツインターナショナル:NVIDIA Rivermaxライブラリ搭載有無の映像品質比較を展示。ハードウェアオフロード機能をST2110に準拠した形で有効に活用[Inter BEE 2021 展示レポート]

NVIDIAといえばGPUのトップメーカーであり、近年では自動車の自走運転システムの構築などに力を入れているのを思いつくだろう。しかし、縁の下の力持ちのように、様々なシステムの中にNVIDIAの製品が組み込まれているのも事実で、サーヴァンツインターナショナルブースではNVIDIA製品の展示が行われた。

「Rivermaxライブラリ」は、近年急速に発展浸透しつつある「放送のIP化」を既存のハードウェアを有効に利用し、専用のネットワークを使わずSMPTE ST2110規格に準拠した放送の「IP化」を実現するためのものだ。

今回サーヴァンツインターナショナルがNVIDIA Rivermaxの展示を行うために用意した構成は、組み込み型のコンピューター「NVIDIA JETSON Xavier」にConnnecetX-6搭載の既存のネットワークインターフェイスカードを組み合わせたもの。そのうち1台を受信側、2台を送信側とし、送信側の1台にはNVIDIA Rivermaxライブラリを搭載して、伝送時にちらつきなどがどれだけ低減されているかの比較を実際に見る事ができた。

Webカメラから入力された映像を、NVIDIA JETSON Xavierのプロセッサ「ARM」で処理し伝送しているものと、同じ構成でConnnecetX-6のネットワークインターフェイスカード上にRivermaxライブラリを搭載し、ネットワークインターフェイスカードで処理を行い、伝送している映像を同時に確認可能となっている。

見てみるとRivermaxライブラリ非搭載でARMに処理をゆだねている側の映像には極端なちらつきが見られるが、Rivermaxライブラリを搭載しカードに処理をさせている映像にはちらつきは確認できない。このように「放送のIP化」にもNVIDIAのテクノロジーが、今後も大きく活かされていくに違いない。

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