【横浜DeNA】来季はバントに聖域なし 鈴木新コーチ「誰でもしてもらう」 野手陣に伝える

打撃練習をする倉本(左)を見守る鈴木コーチ=横須賀スタジアム(11月10日)

 接戦をものにするために聖域はつくらない。横浜DeNAの鈴木尚典新コーチ(49)は過去に一度も犠打を記録していない佐野や宮崎ら強打者にもつなぎの野球を徹底させる考えを示し、「誰であろうともバントをしてもらう」と宣言。22日に終了した秋季トレーニングで、野手陣に直接伝えたことを明かした。

 今季リーグ2位のチーム打率2割5分8厘を誇った超重量打線だったが、2点差以内の試合は26勝32敗と分が悪かった。得点力向上を掲げる三浦監督の「細かなバッティングをみんなでやっていこう」との方針を受け、鈴木コーチも「力を入れてやっていきたいと言われている」と強化ポイントに挙げる。

 9年目の宮崎、5年目の佐野は今季を含めて一度も犠打はなく、ルーキー牧もバントは1度しかなかった。それでも、鈴木コーチは「試合展開によって来年はある。今から準備してやっていこう」と対話を重ねてきた。

 来春のキャンプではバントや進塁打の練習時間も増やす予定。鈴木コーチは「さすがに(3人には)序盤からバントはさせないけど、終盤で1点を争う展開になったときは、全員にあるよという意識を持ってやってもらいたい。それは全部勝つため」。大技と小技を絡めたニューマシンガン打線構築へ、チーム一丸で課題に取り組む。(小林 剛)

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