崖っぷちオリ反抗のカギ握る「助っ人攻撃陣の奮起」 迫力に欠ける国産打線

奮起が期待される(左から)ラベロ、モヤ、ジョーンズ(東スポWeb)

25年ぶりの日本一を目指すオリックスはヤクルトとの日本シリーズ第4戦(東京ドーム)を1―2で落とし、まさかの3連敗で後がなくなった。

3試合連続で接戦をモノにできず、ヤクルトにシリーズ王手を許したオリックス。後がない状況だけに今後は総力戦で勝利をもぎ取っていくしかない状況だが、その上でカギを握るのが「助っ人攻撃陣の奮起」だ。

今シリーズに入ってから助っ人攻撃陣の面々はいずれも精彩を欠いている。今季途中加入でシリーズ前に「秘密兵器」として活躍が期待されていたラベロは初戦、2戦目に先発出場しながら計6打数無安打と沈黙。3戦目以降はスタメンどころか、ベンチ外に追いやられている。そのラベロに代わり第2戦から先発出場したのは、第1戦で代打本塁打を放ったモヤだったが、その後の2試合で6打数1安打3三振。再びスタメン落ちとなった。

さらに今季公式戦の代打打率が4割超え(4割2分9厘)を誇っていた〝切り札〟ジョーンズも初戦の9回に四球でサヨナラ劇のお膳立てを作って以降、3度の代打機会でいずれも三振。チームの好機をつぶしている。

オリックスとは対照的にヤクルトはサンタナが第3戦で決勝弾を放ち、第4戦でも先制弾でチームの勝利に貢献した。もう一人の助っ人オスナも第2戦の9回に勝利を確定させる適時打。第4戦でも6回に決勝打を放つなど公式戦同様の活躍を見せている。この「差」を埋めない限りオリックスの浮上は見込めない。

中嶋監督は第4戦から助っ人攻撃陣をスタメンから外し「国産打線」で臨んでいるが、この組み換えにより打線の迫力不足が生じている。「あと1個負けたら終わりなんで。全力でやるだけ」と指揮官は第4戦の敗戦後も気丈に振る舞っていたが、果たして打開策はあるのか。崖っぷちからの巻き返しに期待がかかる。

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