長崎原爆被災者協議会(長崎被災協)は、テナント事業者の撤退により1年以上空きスペースとなっている1階の一部を、被爆者らが集う「ふれあいサロン」として活用すると決めた。引き続き新たなテナントは募るが、当面はサロンを月2回ほど開き、新型コロナウイルス禍で交流の機会が減った被爆者らの居場所として有効活用する。24日に開所式があった。
長崎被災協1階には、観光客向けの売店「被爆者の店」があったが、新型コロナ禍で来客が激減。テナント事業者が撤退し、昨年9月以降は閉店状態だった。新たなテナント業者が決まらず、当面の活用策を模索していた。
サロンは売店の事務所だった2部屋を使用。机やソファ、電気ポットなどを備え、食事やお茶、手芸などを楽しみながらくつろげる空間にする。開設する曜日や時間帯などは未定で、来月以降の予定が決まり次第、被災協会員に手紙などで伝える。被災協の2世組織が利用希望者の送迎を実施する予定。
開所式には被爆者ら約30人が出席。田中重光会長は「1人暮らしや高齢夫婦の被爆者が、コロナ禍でも楽しく仲間と勉強したり、語り合ったりできる場所にしたい」と語った。
被爆者ら集う居場所に 長崎被災協1階に「ふれあいサロン」開設
- Published
- 2021/11/25 10:01 (JST)
- Updated
- 2021/11/25 10:12 (JST)
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