ナガサキ・ユース代表団10期生決定 核廃絶へ「世界の若者と議論を」

核なき世界実現に向け、活動への意欲を見せるメンバーら=長崎市文教町

 核軍縮を巡る国際会議の傍聴や国内外で平和活動に取り組む「ナガサキ・ユース代表団」の10期生7人が決まった。長崎大生6人と長崎大大学院生1人。来年3月にオーストリア・ウィーンで開催予定の核兵器禁止条約の第1回締約国会議への派遣を検討している。長崎大で記者会見したメンバーは、核なき世界実現に向け「世界の若者と議論を深める」などと意気込んだ。任期は来年8月末まで。
 同代表団は県と長崎市、長崎大でつくる核兵器廃絶長崎連絡協議会の人材育成事業。同大で任命式があり、協議会の調漸会長が任命状を授与。取材に「(留学など)海外経験が豊富な若者が集まった」と評し、「日本が核禁条約に参加できるよう、若者の流れをつくってほしい」と期待した。
 7人は記者会見で、被爆体験の発信や被爆地以外での核問題に対する関心の低さなどを語った。長崎大大学院1年の福永楓さん(24)は「締約国会議で『核廃絶するべき』と訴えるだけでなく、(ロビー活動で)各国政府と核問題について意見を交わしたい」と抱負。帰国後は「若者と核問題を気軽に語り合える場をつくる」と語った。

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