尾川堅一が〝格闘技の聖地〟MSGで日本人初勝利誓う「後輩につなげたい」

左からアジンガ・フジレ、エディ・ハーン氏、尾川堅一(帝拳ジム提供)

勝って後進の道を切り開く。ボクシングIBF世界スーパーフェザー級3位の尾川堅一(33=帝拳)が大一番を控えた心境を語った。

同級2位アジンガ・フジレ(南アフリカ)とのIBF世界同級王座決定戦(27日=日本時間28日、米ニューヨークのマジソンスクエア・ガーデン・フルシアター)を控え、24日(同25日)に現地で行われた公式会見に出席。

同階級の他団体王者にはWBCのオスカル・バルデス(メキシコ)やWBOのシャクール・スティーブンソン(米国)といった人気、実力を兼ね備えた強豪が揃う。

勝利すれば統一戦などの可能性も浮上する中、興行を主催する英大手「マッチルーム」社のエディ・ハーン代表からその意欲を問われた尾川は「まずはタイトルを取ってからです。このタイトルっていうのは僕にとっても、応援してくれる全ての人たちにとっても重要なので、まず取ってから統一戦に進みたいです」とあくまでも目先の試合に集中する構えを見せた。

それ以上に強い思いは〝格闘技の聖地〟マジソンスクエア・ガーデンでの日本選手初の世界戦勝利だ。同会場で日本人が世界戦に臨むのは2019年1月に挑戦した高橋竜平(横浜光)以来2人目。尾川は会見後に「日本人としてこの会場で日本人初勝利を挙げて、これからの後輩につなげたいという気持ちもあったのですけど、うまく言えませんでした」と振り返った。

「やっぱり英語はしゃべれた方がいいですね」と冗談交じりに語るが、期する思いを胸にリングの上で結果を出す。

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