乗り合いタクシー予約制に 公共交通維持へ

都城市高崎町で運行を始めたデマンド型タクシーを利用する住民

 都城市高崎町内で運行されてきた従来の公共交通の利用者減少を受け、市は事前予約制のデマンド型乗り合いタクシーの運行を始めた=写真。同町の高齢者らの移動手段としての普及促進を図る。
 同町内を走る公共交通は、路線バスのほかに、合併前の2000年から定時運行での乗り合いバスや乗り合いタクシーを運行してきた。しかし、利用者が減少し、公共交通を維持するためにデマンド型として運行を見直した。これに伴い、路線バスの運行経路も一部変更した。
 タクシーはワゴン車タイプの10人乗りで、市が2台新たに導入して「たちばな号」と命名。各地区と、病院やスーパー、温泉などがある町中心部の大牟田地区を結ぶ6コースを週2回運行する。
 利用者が午前中に町中心部に向かい、用事を済ませて午後に帰るという行動を想定して運用。利用希望者者は前日の午後3時までに高崎総合支所地域振興課に電話で予約し、同町内に設けた約90カ所の乗り場から乗車する。料金は1回200円で月額千円の乗り放題プランも設置している。
 高崎地区まちづくり協議会の鶴田輝夫会長は「少子高齢化が進む高崎地区において、公共交通は欠かせない。住民でアイデアを出し合いながらいつまでも存続できるようにしたい」と話していた。

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