「トリオ・エスパス」が山口市初公演 実力派3人が12月4日に「収穫祭コンサート」

 同時期にフランスで学んだ同い年の3人が、クラシックをベースにしながら自由な音楽を表現出来る空間(espace)を持ちたいと結成した「トリオ・エスパス」のコンサートが、12月4日(土)にニューメディアプラザ山口(山口市熊野町1)で開かれる。

 トリオ・エスパスのメンバーは、相川麻里子(バイオリン)、植木昭雄(チェロ)、佐藤勝重(ピアノ)。

▲トリオ・エスパス

 バイオリンのソリストとして活躍する相川は、東京芸大在学中にパリ国立高等音楽院に首席入学を果たし、フランス政府給費生として留学。同音楽院を満場一致の1位で卒業した。帰国後は、東京フィル等オーケストラとの共演のほか、室内楽や様々なジャンルに渡り、演奏活動を展開している。

 2002年に第1回斎藤秀雄メモリアル基金賞(ソニー音楽芸術振興会)を受賞した植木は、桐朋学園大在学中にリヨン国立高等音楽院に留学。卒業後にはアメリカ・インディアナ大でも学び、現在はソロや室内楽を中心に活躍中。

 佐藤は、桐朋女子高音楽科(共学)を首席で卒業後に渡仏し、パリ国立高等音楽院を1等賞、パリ・エコール・ノルマル音楽院高等演奏家課程を賞賛つき満場一致で卒業した。2004年に12年の在仏を経て帰国し、その後はソロを初め数々のコンサートに出演。2012年にリリースされた初ソロCD「ノクチュルヌ」は、レコード芸術誌(音楽之友社2013年2月号)特選盤にも選ばれた。

 実力派3人によるトリオ・エスパスは、今年で結成11年目。毎年秋の定期公演「収穫祭コンサート」は山口市では初開催で、11月14日の東京・王子ホール(銀座)に続いての公演となる。「1年間様々な経験で得た力を収穫し、このコンサートに帰ってきて披露したい」との思いから、「収穫祭」と名付けられた。フランスの室内楽曲を代表するピアノ三重奏曲(ラヴェル)を中心としたプログラムで構成され、下関市出身の若手ソプラノ歌手、千住悠紀さん(東京芸大4年)もゲスト出演。グノーやフォーレの美しい歌曲を共演する。また、プレトークでは、留学準備や海外での家探し等、海外留学のあれこれを3人が語る。「困難な状況の中、留学を考えている人は必聴」と相川さん。

 開演は午後2時で、プレトークは1時25分にスタート。チケット料金は、一般2000円、学生1000円。チケットぴあで購入できる(Pコード201736)。問い合わせは、主催のアートオン(TEL03-3359-6587)へ。

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