清水尋也、兄・清水尚弥と「いつの日か、共演してみたいです」

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【イケメンで観るドラマ&映画】vol. 95

「身近に存在する感情が転がっている映画です」



映画『スパゲティコード・ラブ』とは、トップアーティストのMVやナショナルブランドのCMを多数手掛けてきた映像クリエイター・丸山健志氏の長編映画監督デビュー作です。

タイトルの“スパゲティコード”とは、 解読困難なほど複雑に絡み合ったプログラミングコードのこと。エモーショナルな演出と鮮烈なビジュアルという丸山監督の持ち味そのままに、自らの存在意義や居場所、愛情を求めてさまよう13人の若者の姿がドラマティックに描かれています。

舞台は、さまざまな若者の夢と憧れ、苦悩がひしめく現代の東京。登場人物は、フードデリバリー配達員・羽田天(倉悠貴さん)、シンガーソングライターの夢を諦めた桜庭心(三浦透子さん)、 定住しないノマド生活を続ける大森慎吾(清水尋也さん)、 気鋭の広告クリエイター・黒須凛(八木莉可子さん)ら 。一見すると無関係に思える13個の物語は、やがて複雑に絡み合い、ひとつのエンディングへ向かって疾走します。

大森慎吾を演じるのは、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』や映画『東京リベンジャーズ』の好演が記憶に新しい、清水尋也さん。Facebookの友達が5000人を超えながら、孤独感を抱える慎吾を繊細な演技で体現しています。

ーー出演オファーをいただいたときのお気持ちを教えてください。

清水さん 率直に嬉しかったです。現代のリアルな感情を描いた群像劇でしたし、楽しみながら良い作品を作っていきたいと思いました。



ーー清水さんは役作りの際に、ご自身と役柄との共通点を探さないことにしているそうですね。今回はどのように役を作り上げていきましたか?

清水さん お芝居は相手がいるからこそ、成立するものだと思っています。脚本を読む段階では自分がどこまで動けるのかどうかがわかりません。あまり固く考え過ぎず、撮影現場で実際に役を演じ、監督や共演者の方々と話し合いながら、少しずつ肉付けをしていきました。

ーー共演者の方々の演技に刺激を受けたところを教えてください。

清水さん この映画の登場人物たちは、異なる環境で悩みを抱いています。演じる方々それぞれが役にハマって独自の色を出しているところが、素敵だなと思いました。実際に、撮影現場ですべての出演者の方々のお芝居を観る機会がなかったこともあり、完成した作品をひとりの観客として楽しむことができました。

ーー慎吾のようなライフスタイルをどう思いますか?

清水さん 彼のように、どこにもあてを作らず放浪する生活を送ることで得られるものはあると思います。僕は職業柄、彼と同じことをすると怒られてしまいますから実際にはできませんが(笑)。毎日、違う場所で違う方々と接するというのは、このお仕事にも通じるものがあると思います。



ーー劇中で、慎吾は心情を吐露したり、困ったときにフォロワーに助けを求めたり、SNSをフルに活用しています。清水さんのSNSとの向き合い方は?

清水さん うまく付き合っていく分には、SNSは素晴らしいツールだと思います。ただ、知りたくない情報も入ってきてしまうので、良い精神状態を保つためには、ある程度の距離感が必要だと感じます。フォロワーが増えたり、コメントがついたりすることは嬉しいですが、あまり数字に固執しないように心がけています。

ーーSNSといえば、今年8月に『おかえりモネ』で清水さんが演じた“内田くん”がTwitterでトレンド入りしていましたね。

清水さん ありがたいことです。自分の良いところは自分ではわからないので、誰かに褒めていただいたら、“自分のこういうところを良いと思ってもらえているんだな”と素直に喜びたいと思っています。

ーークールでミステリアスなイメージの清水さんですが、ブログで発信されているコメントはとても面白いですね。

清水さん ありがとうございます。学生の頃から、論文や文章を書くことが好きでした。そういうところは慎吾の役作りに生きているかもしれません。僕自身は、人とわいわい楽しく過ごすことが好きで、自分が発した何かで誰かが笑ってくれると嬉しいですね。「しゃべったら残念」と言われることもありますが(笑)。

ーーイケメンで面白いなんて、最高だと思います!

清水さん いえいえ、イケメンではありません(笑)。でも面白いと言っていただけるのは嬉しいです。



ーー清水さんは、2012年に俳優デビューされています。来年で芸能生活10年目となりますが、今後の目標や夢を教えてください。

清水さん 第一に、このお仕事を長く続けることができ、心から感謝しています。でも、10年目だからこうしたいという気持ちは特になくて……。これまでと変わらずに毎日楽しくお仕事をさせていただき、応援してくださる方々の期待にこたえられたらと思っています。

ーー一緒に仕事をしてみたい方は?

清水さん あえて誰かを挙げるとしたら、僕の兄で、役者をしている清水尚弥です。いつの日か、これはタイミングだと思いますが、共演してみたいですね。

ーー最後に、本作の見どころをお願いいたします。

清水さん 誰もが、漠然とした孤独感や虚無感を抱く時期があると思います。僕自身もそうでした。この映画には、どんな世代の方が観ても共感できる、身近に存在する感情が転がっています。たくさんの方にご覧いただきたいです。



インタビューのこぼれ話

クールでミステリアスな雰囲気の清水さん。もし、好きな女の子にサプライズするとしたら? という質問に対し「サプライズをしてみたいですが、緊張してできないタイプかもしれません。もし、サプライズでプレゼントを贈る機会があったら、“自分で選んだものが気に入ってもらえなかったらどうしよう。ほしいものを聞いたほうが良いかもしれない”と考えてしまうと思います。サプライズには自信がないです」。こんなにイケメンなのに! 意外な素顔が垣間見えたインタビューでした。

Information



映画『スパゲティコード・ラブ』
11月26日(金)より、渋谷ホワイトシネクイントほか全国公開
出演:倉悠貴、三浦透子、清水尋也、八木莉可子、古畑新之、青木柚、xiangyu、香川沙耶、上大迫祐希、三谷麟太郎、佐藤睦、ゆりやんレトリィバァ、土村芳
監督:丸山健志
配給:ハピネットファントム・スタジオ
©『スパゲティコード・ラブ』製作委員会

写真・山本嵩 文・田嶋真理 スタイリスト・Shohei Kashima(W) ヘアメイク・TAKAI