大切なのは「自ら熱を作り出す」こと!? 管理栄養士が教えてくれた「冷え性に効く食事」のコツ

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食事だけで寒さや手足の冷えを改善することは難しいですが、サポートにはなります。炭水化物、たんぱく質、脂質の3つの栄養素をしっかり摂って「自ら熱を作る」食事をするコツとおすすめのメニューをご紹介します。

冬は寒さで体が冷える……つらい冷えの改善法は?

冬になると、あまりの寒さに布団から出るのがつらい人も多いのではないでしょうか。夏は冷房の効き過ぎで寒さを感じることもありますね。ちょっとした寒さを感じる程度であれば問題ないかもしれませんが、指先が冷えて細かい作業がしづらくなったり、体が冷えて仕事の効率が悪くなったりと、不都合を感じている人も少なくないでしょう。 かくいう筆者も冬になるとこたつから出られないほどの寒がりですので、冬になると体を温める方法をいつも考えながら、食事を選んでいます。

冷え性に効く食事のコツ……大切なのは「自ら熱を作り出す」こと

残念ながら、食材や食事だけで冷え性をすっきりと改善することはできません。しかし改善のためのサポートにはなります。 冷え性や体の冷えがつらいとき、即効性を求めるならば「温かいもの」を食べることです。意外と忘れがちなのですが、冷えた体を温めるには温度が必要です。 うどんや雑炊などの温かいものを食べれば、一時的でも体の中から温める効果は得られます。しかし熱は高いほうから低いほうへ奪われていきますので、室温が低い場合には体温はどんどん奪われていきます。温かいものを食べて体が温まったと思ってもすぐに冷えてしまうのはそのためです。 体の中からしっかりと温まるためには、「自力で体温を上げる」必要があります。そして自力で体温を上げるには、熱を自分で作り出す必要があります。熱を作るための材料は食事で摂るしかありません。人間の体内で「熱を作り出す」とは、エネルギーを作ることです。 そこで大切になる栄養素は、炭水化物、たんぱく質、脂質の3つです。血液の循環が悪いと冷えやすくなりますので、貧血予防のための鉄やビタミンCなどの摂取も心がけましょう。血行を促進するネギやショウガ、唐辛子、ニラなどの食材も料理に取り入れたいところです。 また、冬に旬を迎える野菜類は体を温める作用を持つものも多いので、旬の野菜もたっぷり取り入れましょう。 このように考えていくと、肉や魚をメインにネギやニラなどの野菜を用いて、ショウガや唐辛子などを使って味付けをした鍋料理などは冬の冷え性を解消するのにもってこいのお料理だといえるでしょう。 実際、韓国など夏でも鍋料理を食べる習慣のある国もあるようです。夏にも「体が冷える」と感じる場合には、無理のない範囲で鍋料理を食べて体を温めてみるのもよいかもしれません。

冷え・寒さがつらい人は、運動習慣や入浴法も工夫を

手足などの末端が冷える、寒さが苦手という人は、寒さのあまりこたつの中やストーブの前など部屋の中でも暖かい場所にじっとしていることが多いのではないでしょうか。 しかし、じっとしていると、血流がさらに滞り、一層体が冷えやすくなる悪循環になってしまいます。寒さを感じる時にはゆったりした服装で、適度に体を動かして血液の流れを促しましょう。 体を動かすといっても、過度な運動やダイエットなどは禁物です。また、よい睡眠や十分に湯船につかるなど、食事以外にもできる冷え性対策がありますので、上手に併用して改善していってください。 ■参考 ・手足の冷え(冷え症)の症状・原因|くすりと健康の情報局(第一三共ヘルスケア) ・カンタン薬膳で冷え対策!|特集記事|元気通信|(Yomeishu)

平井 千里プロフィール

メタボ研究を行いエビデンスに則ったダイエットを教える管理栄養士。小田原短期大学 食物栄養学科 准教授。女子栄養大学大学院(博士課程)修了。前職の病院での栄養科責任者、栄養相談業務の経験を活かし、現在は教壇に立つ傍ら、実践に即した栄養の基礎を発信している。

(文:平井 千里(管理栄養士))