【タイ】BOI長官、日系企業にBCG投資呼び掛け[経済]

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タイ投資委員会(BOI)のドゥアンチャイ長官は24日、日系メディアなどとのオンライン会見で、タイ政府が重要政策に掲げているBCG(バイオ・循環型・グリーン)経済関連分野に対する、日系企業の積極的な投資を呼び掛けた。国・地域別の投資規模で日系企業は圧倒的な存在感を示す一方、BCG経済関連分野に関しては、自動車や電気・電子製品、化学といった産業に比べて、まだまだ成長の余地があると指摘している。

BOIのまとめによると、2021年1~9月の投資申請額は5,206億バーツ(約1兆8,000億円)だった。すでに20年通年の4,324億バーツを上回ったほか、新型コロナウイルス感染症が世界的に流行する前の15~19年の年平均5,030万バーツも上回っている。BOIは、新型コロナの影響による一時的な不振を脱し、今後も持続的な投資の増加が見込まれるとしている。

海外直接投資(FDI)に関しては、21年1~9月の申請額3,721億バーツのうち、日系企業の割合は18%の678億バーツ。2位の米国(269億3,600万バーツ)、3位のシンガポール(268億8,200万バーツ)を引き離して高い存在感を維持している。

一方で、BCG関連の投資申請に関しては、21年1~9月の全体投資額1,284億バーツに対して、日系企業が占める割合はわずか0.3%にとどまると指摘。19年、20年もそれぞれ6.5%、6.2%にとどまっており、BCG以外の投資規模に比べてまだまだ成長の余地が大きいと強調した。

タイ政府は、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」で30年までに温室効果ガスを20~25%削減することを表明している。また、50年までにカーボン・ニュートラル(炭素中立)、65年には「ゼロエミッション(排出ゼロ)」を達成する目標を掲げている。ドゥアンチャイ氏は、向こう6年でBCG経済はタイの国内総生産(GDP)の24%を占めることになると指摘し、温室効果ガスの排出抑制と経済成長の両立を目指すBCG経済に対する、日系企業の積極的な関与に期待を示した。

タイでは、下院の総選挙が来年にも実施される見込みとなっている。選挙結果によってはさまざまな政策転換の可能性も指摘される中、ドゥアンチャイ氏は「BCG経済に関して言えば、世界的な脱炭素の潮流とも一致するものだ。選挙結果によってどのような政権が誕生してもBCG経済に沿った政策を推進していく方針は変わらない」と強調した。

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