ソフトバンクが「中日・又吉争奪戦」へ参戦準備 タフネス右腕FA行使に備え本格調査

動向が注目される中日・又吉(東スポWeb)

ソフトバンクが国内フリーエージェント(FA)権を取得している中日・又吉克樹投手(31)の権利行使に備えて本格調査していることが25日、分かった。今季8年ぶりのBクラスに転落した常勝軍団。来季へ懸案の補強ポイントを埋めるべく、水面下で竜のタフネス右腕の動向を注視している。

今シーズン中もリリーフ適性のある外国人投手の緊急補強を目指していたホークス。毎年ポストシーズンを戦うチームの泣き所である主力救援陣の勤続疲労や故障者続出を懸念してきた。助っ人補強は新型コロナの影響もあり、依然として不透明な状況。そんな中で金銭、人的補償が発生するBランクながら通算8年で400試合登板の又吉が国内FA市場に出れば、魅力的な存在と言える。

又吉は四国IL・香川から2013年ドラフト2位で中日に入団。今季はセットアッパー、抑えとフル回転し、66試合に登板して防御率1・28の好成績を収めた。ルーキーイヤーからは3年連続60試合以上に登板。入団以来、シーズンを棒に振るような大きなケガもなく、ここまで通算400試合、41勝26敗10セーブ143ホールド、防御率2・86の安定した成績を誇る。150キロ前後の直球と鋭いスライダーが武器の希少性の高いサイド右腕。阪神なども本格調査を行っており、権利を行使すれば宣言残留を容認する方針の中日も含め「争奪戦」に発展する可能性は高い。

ポテンシャル型の有望な若手も多いソフトバンク。争奪戦を制した場合、中日が望めば人的補償による流出も避けられないが、沖縄出身のタフネス右腕はそのリスクを天秤にかけてもアタックする価値があると球団は判断しているようだ。

藤本新体制で来季の巻き返しを誓う常勝軍団。「ストーブリーグ」開戦に備えて、フロントの動きも慌ただしくなってきた。

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