重量野菜3、4割安 潤沢も消費鈍く 需給調整を検討

© 株式会社日本農業新聞

ダイコンやハクサイといった重量野菜の相場が、平年比3、4割安と大幅に低迷している。日中が暖かい日が続き、同様に低迷した昨年並みに入荷が潤沢となる一方、鍋物など季節消費が伸びず、厳しい需給環境が続く。主産地では、相場回復のために出荷を抑える緊急需給調整事業の実施の検討も進む。

ダイコンの11月下旬(25日まで)の日農平均価格は1キロ47円で、平年(過去5年平均)比35%安。主産県で出荷調整を余儀なくされた前年同期以来、1年ぶりに50円を割り込む。

JA全農ちばによると、今週の出荷量は5万~5万5000ケース(1ケース10キロ)と、潤沢だった前年同時期をやや上回る水準。「温暖で肥大が進み、2L級の比率が4割超と例年以上に多い」という。

潤沢な一方で消費は伸びず、首都圏の卸売会社は「厳しい局面だ」と口をそろえる。「業務需要も大口の注文が戻らず、太物がだぶついている。中心の2L、L級も残量が多く、下位等級は価格がつかない」状況だ。

市場価格に連動し、スーパーも売価を下げている。農水省の食品価格動向調査(全国470店舗を調査、15~17日)によると、ダイコン、キャベツ、ハクサイ、レタスは前週比で1割ほど、過去5年平均比では3、4割下げている。週末以降、首都圏も日中が15度を下回り、鍋商材の荷動きは改善も予想される。ただ、卸売会社は「スーパー頼みの販売が続き、流通在庫の解消は時間を要する」として、12月前半も軟調相場が続くと見通す。

低迷を受け、産地は「ダイコンは3L、4L級の太物は出荷しないよう生産者に伝えている」(西日本のJA)など、対応を迫られる。昨年は12月、秋冬ダイコンでは13年ぶりに緊急需給調整事業が実施された。今年も「重量野菜で主産県が実施を検討している」(農水省園芸作物課)という。