ソフト五輪金の後藤希友 メダルかじられ騒動を回顧「ネタにしていただいていい」

日本女子ソフトボールリーグの表彰式に登場したトヨタ自動車・後藤希友【写真:荒川祐史】

日本リーグMVP受賞 9勝、防御率0.83も2位の活躍

2021年度の日本女子ソフトボールリーグの表彰式が26日、都内のホテルで行われ、1部の最高殊勲選手(MVP)に輝いたトヨタ自動車の後藤希友投手らが表彰された。東京五輪で金メダルにも輝いた左腕には、最高の1年となった。

弱冠20歳の左腕は、今夏の東京五輪でも6試合中5試合に登板し無失点。日本代表を金メダル獲得に導いた。その後、名古屋市役所を表敬訪問した際、河村たかし市長に金メダルをかじられ、市長に全国から批判が殺到。メダルが交換されるという大騒動もあった。

騒動について問われた後藤は「全然気にしていないですし、むしろネタにしていただいていい。一番恥ずかしかったのは、メディアに大きく取り上げられたことで、私は普通にソフトボール選手としての価値を皆さんに知っていただきたいです」。今後もプレーで注目を集めたいと誓う。

五輪後、競技への注目は確実に増した。「応援して下さる方々が凄く増えて、皆さんは勝ってほしいと思って見に来て下さるので、少しプレッシャーに感じました」。ただ、見られて力を発揮するのはスターの素質だ。後藤は日本リーグ戦で9勝3敗、戸田中央総合病院のジョーダン・テーラー投手と最多勝を分け合い、防御率0.83も2位だった。

3部制で、計26チーム(1部は12チーム)で戦う日本リーグは今年限り。来年は16チームによる「ジャパンダイヤモンドリーグ(JDリーグ)」に再編される。後藤は「来年から新しくJDリーグとなりますが、そこでもMVPになれるように、冬のトレーニングでもっと成長していきたい」と、新リーグの初MVPに早くも名乗りを上げていた。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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