【九州場所】幕下優勝・竜電が信頼回復へ決意「頑張っているところを見せていきたい」 

幕下優勝を決め勝ち名乗りをうける竜電(東スポWeb)

信頼回復への第一歩を踏み出した。大相撲九州場所13日目(26日、福岡国際センター)、幕下竜電(31=高田川)が、幕下千代の海(28=九重)との全勝対決を押し出しで勝利。7連勝で幕下優勝を決めた。

昨年3月から今年1月にかけて不要不急の外出を繰り返し、日本相撲協会の新型コロナウイルス感染対策のガイドラインに違反。5月の夏場所から9月の秋場所まで3場所の出場停止処分を経て、今場所で復帰を果たした。

出直しを期して白星を重ねる中で復帰後の発言が注目を集めるも、ここまでリモート取材には応じず沈黙を貫いてきた。しかし、優勝を決めたこの日は取組後に取材対応。「初心に返って一からやってきたことを出しました。相撲を取らせていただけるだけでありがたいです。相撲を取れる喜びがこみ上げてきました。協会のルールを破ってしまった。(復帰までは)しっかり反省して相撲に集中してやれるように稽古してきました」と思いを口にした。

今回の復帰にあたっては、師匠の高田川親方(元関脇安芸乃島)からも「相撲で頑張って、いいところを見せることが恩返しだ」との言葉を送られたという。もちろん、今場所の成績だけで失った信頼を全て取り戻せるわけではない。

最後は「いい相撲を見せて。一生懸命、頑張っているところを見せていきたいです」と決意をにじませて引き揚げた。

© 株式会社東京スポーツ新聞社