ボクシング全日本選手権3日目(26日、東京・墨田区総合体育館)、東京五輪女子フライ級銅メダルの並木月海(23=自衛隊)が同級準決勝で安村可麗(芦屋大)を判定で下し、決勝進出を果たした。
モットーは「自分から打つ」。東京五輪でも果敢な攻めでメダルを獲得したが、この日は違った。
「本当はもう少し相手が来ないと思って初戦と違う戦い方にしようしたんですけど、相手が前に出て来た」。想定外の事態にも慌てることはなかった。
「リングの上でシフトチェンジできた。1ラウンドから臨機応変にしっかり切り替えられたのは良かったと思います」
持ち前のフットワークも光った。相手の懐に潜り込み、見えない位置からパンチを繰り出す。カウンターもヒットし、並木は「自分の理想に近づけた」と話した。
初戦は自己採点「30点」と酷評。この日は決勝進出を決めて「まだ満足はいかないです」と反省したものの「臨機応変に動けたので50点くらいあげたい」。続けて「決勝は100点を目指して」と意気込んだ。これまで全日本選手権Vは未経験だが「日本でも認められるボクシング技術、スタイルを確立できたら」とVを見据えた。