飯窪春菜主演「終末のワルキューレ」~The STAGE of Ragnarok~ 人類の存亡をかけたタイマン、いざ勝負!

2018年より「月刊コミックゼノン」(コアミックス)にて連載がスタートし、累計発行部数900万部突破の人気漫画『終末のワルキューレ』(作画:アジチカ 原作:梅村真也 構成:フクイタクミ)の舞台化、11月27日より開幕。

本公演の原作『終末のワルキューレ』は、2021年6月にアニメ化を果たし、Netflixにて全世界独占配信が開始されると、国内ランキング1位を記録するにとどまらず、世界中でトップ10位入りを記録。その人気ぶりを見せつけ、2021年10月からTV放送が始まっている。
舞台版は座席は神側指定席と人類指定席があり、観客も『週末のワルキューレ』の世界観に入る。前説は諸注意の他に応援の仕方もアナウンスするので、ちょっと早めに着席したい。
ブリュンヒルデ(飯窪春菜)のモノローグから始まる。人類の歴史、戦争、大気汚染、地球温暖化、決して褒められるような歴史ではない。そんな人類を見限った神々は、1000年に1度開かれる「人類存亡会議」にて、人類に「終末」を与える決議を行った。そこへ待ったをかける人物が。「お待ちください」、その声はブリュンヒルデ。「ビビってるんですかァ?」と挑発。「ただ滅ぼすのでは芸がない。人類を試してみては?」ヴァルハラ憲法第62条15項に定められている超特別条項「神VS人類最終闘争法」13対13で行われ先に7勝した方が勝利する。人類が7敗した瞬間滅亡が決定し、万が一人類が勝利すれば1000年の猶予が与えられるが、神々の戯れで制定されたもので人類誕生以来一度も適用されたことはなく。これを提案し、ゼウス(加藤啓)と言う。
なお、ラグナロクで召喚される魂は全盛期の姿で呼び出される。そして!神VS人類の戦いが始まる!

第1回戦は中華最強の英雄・呂布奉先(郷本直也)と雷の狂戦士・トール(山口智也)。どちらも強そう。まずトールが登場、それから呂布奉先の愛馬、赤兎馬、続けて呂布奉先が登場。トールの武器は武器は巨大な神器・ミョルニル、一方の呂布奉先の武器はランドグリーズが神器錬成した方天戟。戦いぶり、全力でぶつかり合う。トールの秘技「覚醒雷槌」、呂布奉先が受け止める…。

第2回戦は全人類の父・アダム(大平峻也)vs全宇宙の父・ゼウス(関本大介)。全人類の父と全宇宙の父の対決、アダムなだけに葉っぱ1枚。対するゼウスはギリシア神話の最高神。人間はどのようにして造られたか、聖書の創世記によると「人を造ろう。我々のかたちとして、我々に似せて」とある。

アダムは神器錬成によりメリケンサックスと、あらゆる攻撃を一瞬で模倣する「神虚視」によって優位に立ち回る。またゼウスはギリシア神話の主神たる全知全能の存在。また、ゼウス演じる大日本プロレスの関本大介、片手でりんごを!!!握りつぶした!!!ここは見どころ。優位に立ったアダムだったが、「神虚視」は高負荷。人類のために戦い続けたが…。

休憩を挟んで、第3回戦は史上最強の敗者・佐々木小次郎vs大海の暴君・ポセイドン。佐々木小次郎は勝利したことがない。だが、めっぽう強い。だが、ポセイドンも強い!ギリシア神話の海の大神なだけに、底知れぬ強さ。小次郎は備前長光三尺余寸をへし折られる、ここで勝負ありと思われたが、なんと!フリストの能力で折れた刀を大小二本の刀へと「神器再錬」することに成功。また、かつて戦った相手の技術を駆使する「二天岩流」で挑む…。

アクション、映像効果を合わせて、様々な技を表現。舞台の高さは床より少々高いぐらいで通常の舞台ではない。その分、臨場感があり、まさに応援している気分に。また、登場人物たちのバックボーン、呂布奉先は『三国志』によると、赤兎馬にまたがり、方天画戟が愛用の武器、煌びやかな鎧をまとう、豪壮な武者。ここに登場する呂布奉先は、まさにそのようなイメージ。アダムは神によって創られた、とされているが、その神から「この園の中央にある樹からは実を食べてはいけない」だけ。しかし、悪魔の化身である蛇にそそのかされてしまった。最後に登場する佐々木小次郎、謎の多い人物、のち諸国を歴遊し、いわゆる燕(つばめ)返しの秘剣を案出したとされている。

それぞれの勝負の結末はコミック、あるいはアニメを視聴していればわかるが、そういったことを知っているとより面白い。神と人類とのタイマン、奇想天外な設定、13番勝負なので、ここではまだ3回分だけ。続きの試合も舞台で見たいものだ。ゼウス役でただ一人、プロレスラーで芝居は初、の関本大介、風貌が屈強、いつもプロレスのリングに上がっているだけあってプロの俳優と遜色なく、演じていたのが印象的。また、第1回戦はミュージカル風な演出で歌唱が効果的であった。

なお、ゲネプロの前に簡単な会見もあった。ブリュンヒルデ役の飯窪春菜は「いよいよ始まります。初めての2.5次元です。座長らしいことは何もできていないのです。この作品は熱い勝負が見られるのが魅力です。戦いの行く末を見守ります。あと…ゲネプロ前の気合、やりたいなー」とコメント。また、アダム役の大平峻也は衣装(?!)について聞かれて「涼しいなと(笑)、この格好で殺陣をやるのは、そう多いことではないです(笑)」とコメント。葉っぱ1枚で戦う姿は注目。イヴ役の新谷姫加も「衣装が事前にわからなくって『あ、よかった』と、アダム見て『あ…』、安心しています(笑)、素敵な舞台にできるように」と笑う。ゼウス役の関本大介は「プロレス関係者からは『頑張れよ』と言われた…嘘です(笑)」とコメント。一同「えー!?なんで嘘ついたんですか(笑)」関本曰く「プロレスの人たち会ってなくて。今はこの(キャストを見て)劇団の人たちとしか会ってないので・・」そこで一同「劇団?劇団ワルキューレ(笑)!?」関本は続けて「劇団ワルキューレの人たちとしか会ってないので、ほんとにもう僕はこっち側です。(山口の方に寄り添って)今は大日本プロレスではありません」と笑わせた。
また人類を代表して、呂布奉先役の郷本直也は「こういう戦いって声出したいですが、できないので、(そのための)応援グッズがあります!」とグッズアピール。トール役は山口智也は「神vs人類の盛り上がり、一体感が出たら…これを楽しみに演じようと」とコメントしたが、舞台と客席がフラットなので!臨場感はがっちり。最後に飯窪春菜が「お客様お一人、おひとり、(試合の)観客として参加していただくもの、特にこれを体感できる演出です。熱い、熱い、神vs人類のタイマンを!」と締めて会見は終了した。

<『終末のワルキューレ』あらすじ>
人類の誕生から700万年。万物の創造主である神々によって1000年に1度開かれていた「人類存亡会議」にて、進歩の兆しがない人類に、神々は「終末」を与える決議を行った。そこに戦乙女(ワルキューレ)の長姉ブリュンヒルデは決議に待ったをかけ、神VS人類最終闘争(ラグナロク)で人類の行く末を決めることを提案する。
当初はその申し出を相手にしなかった神々だったが、ブリュンヒルデの挑発にのり、ラグナロクの開催を決定。かくして、天界が誇る最強神たちと、秘策「神器錬成」 (ヴェルンド)によって神器と化した戦乙女たちと共に闘う最強の人類による、13番勝負の幕が上がる。

<「終末のワルキューレ」~The STAGE of Ragnarok~ 概要>
タイトル:こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ 提携公演
「終末のワルキューレ」~The STAGE of Ragnarok~

[出演]
ブリュンヒルデ役:飯窪春菜
ゲル役:田上真里奈
呂布奉先役:郷本直也
アダム役:大平峻也
佐々木小次郎役:中河内雅貴
トール役:山口智也
ゼウス役:加藤啓 関本 大介(大日本プロレス) 鯨井謙太郒
ポセイドン役:相馬圭祐
ヘルメス役:佐藤永典
ヘイムダル役:永島敬三
アレス役:片山浩憲
陳宮役:大見拓土
イヴ役:新谷姫加
宮本武蔵役:田中しげ美

ハラマサ/岡村樹/熊倉功/工藤翔馬/吉浜あずさ/中村哲人

原作:
『終末のワルキューレ』作画:アジチカ 原作:梅村真也 構成:フクイタクミ
(「月刊コミックゼノン」連載/コアミックス)
演出:加古臨王
脚本:
Spacenoid Writers’ Room
(月森葵/野ノ栖千晶/会沢青/伊藤栄之進)

日程・会場:2021年11月27日~12月5日 こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ
主催:
「終末のワルキューレ」〜The STAGE of Ragnarok〜製作委員会(Office ENDLESS/エイベックス・エンタテインメント)
企画・制作:Office ENDLESS
問合:公演事務局 https://supportform.jp/event(平日10:00~17:00)

(C)「終末のワルキューレ」~The STAGE of Ragnarok~製作委員会
公式HP:https://officeendless.com/sp/ragnarok_stage
公式Twitter:@ragnarok_stage

<原作情報>
漫画『終末のワルキューレ』
(「月刊コミックゼノン」連載/コアミックス)
作画:アジチカ 原作:梅村真也 構成:フクイタクミ
発売:コアミックス
1〜12巻 好評発売中!
1話試し読み https://comic-zenon.com/episode/10834108156693612699

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