名簿不正問題に伴う真鶴町長選 元町議の森敦彦氏が出馬表明

森 敦彦氏

 真鶴町の選挙人名簿抄本を不正にコピーし、町長選に利用していたなどとして松本一彦前町長が辞職したことに伴う真鶴町長選(12月14日告示、同19日投開票)で、元町議の森敦彦氏(70)が26日、無所属で立候補することを表明した。同町長選での出馬表明は2人目。

 森氏は会見で「個人情報流出による被害を防ぎ、町民が安心して住める平和な町にしたい」と出馬の理由を説明した。森氏は、松本氏から選挙人名簿抄本の複写の提供を受けた3人のうちの1人。名簿を受け取ったことについて「松本氏が作った名簿だとうその説明を受けていた」と主張し、名簿は既に町に返却したという。「今回流出した情報が町外に漏れていることも想定し、(町長に当選したら)住所の町域名の変更を考えたい」とも話した。

 町役場に高齢者の目線で業務に取り組む「高齢者専用窓口」の設置や、町の主要産業である石材業や漁業の活性化などを訴える。「自分の町職員の経験や実績を生かし、町のにぎわいを戻したい」と述べた。

 森氏は立正大卒業後、1976年に同町に入庁し、教育総務課長などを歴任。2017年の町議選で初当選し、再選を目指した今年9月の町議選で落選した。

 同町長選には、元町長の宇賀一章氏(69)が無所属で出馬を表明している。

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