上瀬谷通信施設跡地(横浜市瀬谷・旭区)と相鉄線瀬谷駅周辺を結ぶ新交通システム「上瀬谷ライン(仮称)」の整備構想を巡り、山中竹春市長は26日の定例会見で、市の第三セクター横浜シーサイドライン(同市金沢区)が市からの事業参画要請を拒否したことを踏まえて「年内に運行事業者を決定するのは大変厳しい」との認識を示し、代替となる交通手段も含めて交通計画を見直す考えを明らかにした。
山中市長は、同社から25日に「現時点では参画しない」とする回答を受け取ったと説明。その上で、跡地での開催が予定されている2027年の国際園芸博覧会(花博)について「影響が出ないようにしたい」と強調。同社から示された課題に対応するとともに、「開催までにどういった交通体制をつくるかは、代替の交通手段の可能性を含めて至急検討する」とした。
同社は、外部の弁護士らを招いた計3回の会議や社内取締役3人による常務会で事業参画しない方針を決定。25日付で回答した。
市は花博が開幕する27年3月までの新交通開業を目標に、年内に運行事業者を決めた上で、本年度中に運行事業者が軌道法に基づく国土交通省への特許申請を行うとするスケジュールを示していた。