ノアのGHCナショナル王者・拳王(36)が対新日本プロレスに〝ゼロ回答〟を貫いている。
来年1月8日の新日本横浜アリーナ大会で新日本との5年ぶりの対抗戦が決まり、団体の中心選手として注目度はアップ。ところが26日の会見では、拳王はこの話題になると「次の質問を」の一点張りで、本紙の直撃にも同様の回答だった。
新日本のIWGP世界ヘビー級王者・鷹木信悟やオカダ・カズチカ、棚橋弘至らの〝格下扱い〟に、反論する姿勢を見せることもなければ、怒りが沸点に達することもない。無頼派集団「金剛」を率いて「ノアを引っ張っている」と自負する拳王にとっては無視できない言葉に思われるが、なぜノーコメントを続けているのか。
それは自身の大きな野望と関係があるからだ。来年1月1日の日本武道館大会で大トリを務めることを目標にしている拳王は、28日の東京・代々木大会でGHCヘビー級王者の中嶋勝彦(33)と2冠戦で激突する。同門の相手に「俺は夢を実現するためにベルトを死に物狂いで奪ってやる」と予告し、直近はシングル2連敗も「必勝法? そんな小細工をするような戦いにはならない。己の強さをぶつけ合った上で、どちらが最後に立っているか。そういう戦いになる」と言い切った。
拳王は今、新日本との対抗戦よりも中嶋との2冠戦が「目の前にある一番大切な戦い」で、「そこしか見えてない」状況にあるという。「武道館にメインで最後に入場する。正夢にしてやる」と意気込むナショナル王者が、大一番を制することはできるか。