海星高2自殺「いじめ」報告書から3年 再発防止へ 遺族が長崎県に要望

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県に対する要望内容を説明する両親=県庁

 2017年4月、長崎市の私立海星高2年の男子生徒=当時(16)=が自殺した問題で、生徒の両親が26日、いじめの重大事態への対応について県に要望書を提出した。私立校と公立校で管轄する部署が分かれているため、それぞれの担当部署に対し組織の垣根を越えた情報共有や職員研修の充実などを求めた。
 学校設置の第三者委員会が自殺を「いじめが主たる要因」と結論づけた報告書を作成して3年の節目に合わせ、両親が提出した。記者会見で両親は、県教委が今月公表した県立高校における「いじめの重大事態」などに触れ、「過去の情報が共有されず、息子の事案の教訓が生かされていない。私立、公立関係なく、県全体で共有し全ての子どもたちに役立ててほしい」と訴えた。
 さらに「いじめの定義が学校現場に周知されていない」と指摘し、県内の全教職員にいじめ防止対策推進法への理解を深める研修を要望。全てのいじめの調査記録については「永久保存にし、再発防止に生かすべき」とした。
 報告書を巡っては、学校側は自殺といじめの因果関係を否定し、いまだに受け入れていない。母親は「『残念』と『なぜだろう』という気持ち。(学校側の)弁護士も含め、いじめ防止対策推進法を理解していない」と批判した。同校は取材に対し、「第三者委に説明を求めている状況」とした。