72歳女性がベンチプレス世界大会で19連覇 きっかけはダイエット

東京・八王子市在住の72歳の女性が“世界的な偉業”を達成しました。TOKYO MX「news TOKYO FLAG」は八王子市が誇るこのパワフルな女性を取材しました。

すてきな笑顔で八王子市の石森孝志市長と記念撮影をするのは、市内に住む澤千代美さん(72)です。澤さんは2021年10月にリトアニアで開かれた「世界ベンチプレス選手権」で100キロのバーベルを上げ、70歳以上のクラスで見事、世界記録での優勝を飾りました。しかも澤さんが優勝するのは今回で実に19回目です。偉業を成し遂げた澤さんは「連覇を続けている中、ほっとしている。19個目は達成感」と話しました。

澤さんがベンチプレスを始めたきっかけは、友人とダイエットのために通い始めたキックボクシング場でした。そのジムで澤さんはベンチプレスと"運命の出会い”をします。この時のことを澤さんは「ベンチプレスをやってみたいと言ったら、いきなり50キロを上げることができた。トレーナーから『男の人でも大変だから、すごいこと』だと言われ、その気になった」と振り返ります。トレーナーに才能を見いだされた澤さんはその後、わずか1年足らずで日本選手権を制します。さらにその1年後には世界大会に出場して優勝を果たすと、そこから19連覇という前人未到の記録を打ち立てたのです。

20連覇が懸かる次の世界大会は2022年5月にカザフスタンで開催されます。澤さんは「72歳で100キロを持ち上げる人はそんなにいないと思うので、頑張れるだけ頑張ってみようかなという思いと、20連覇で切りよくやめようかなという思いがある。その時になったらまた考えると思う」と話します。20連覇という偉業に向け、澤さんのトレーニングは続きます。

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