オリックスとヤクルトの日本Sは球史に残る大激戦に 全試合2点差以内と死闘の連続

ヤクルト・高津臣吾監督(左)とオリックス・中嶋聡監督【写真:荒川祐史】

ここまでヤクルトが3勝で王手、オリックスは2勝で神戸決戦へ

2021年の日本シリーズはここまで5試合で名勝負を繰り広げている。王手をかけたヤクルト(3勝)、崖っぷちも第6戦に持ち込んだオリックス(2勝)、すべてが2点差以内の接戦だ。ほっともっとフィールド神戸での最終決戦を前にここまでの死闘を振り返っていく。

○第1戦 11月20日・京セラドーム オリックス 4-3 ヤクルト

オリックス山本、ヤクルト奥川の若き右腕の投げ合いでスタート。ヤクルトは6回に山田の中前適時打で先制すると同点の8回には村上の2ランで勝ち越しに成功。これで勝負あったかと思われたが、オリックスは2点を追う9回に無死満塁から宗の中前2点適時打で同点、そして最後は吉田正の中越え二塁打でサヨナラ勝ちを収めた。

○第2戦 11月21日・京セラドーム オリックス 0-2 ヤクルト

前日のサヨナラで勢いに乗るオリックスに立ちふさがったのはヤクルトの先発左腕・高橋だった。三塁を踏ませない快投で5安打完封勝利、133球の力投が光った。打線は8回に青木の中前適時打で先制、9回にもオスナの右前タイムリーでリードを広げた。オリックスは先発・宮城が8回途中1失点と好投も打線が沈黙した。

○第3戦 11月23日・東京ドーム ヤクルト 5-4 オリックス

シーソーゲームを制したのはヤクルト。1点を追う5回に中村の2点適時打などで3点を奪い逆転に成功したが、直後の6回にオリックス杉本の2ランで同点に追いつかれ、7回には吉田正に左前適時打を浴び勝ち越しを許す。だが、その裏に2死一塁からサンタナが右翼席へ逆転2ランを放ち白星先行となった。

○第4戦 11月24日・東京ドーム ヤクルト 2-1 オリックス

ベテラン左腕の好投でヤクルトが王手。2回にサンタナのソロで先制すると、同点に追いつかれた直後の6回には2死一、二塁からオスナが中前適時打を放ち勝ち越しに成功。投げては石川が6回3安打1失点の好投を見せ、リリーフ陣が無失点リレー。オリックスは打線が繋がらず崖っぷちに立たされた。

○第5戦 11月25日・東京ドーム ヤクルト 5-6 オリックス

助っ人の豪快弾でオリックスが踏みとどまる。同点の7回に太田、モヤのタイムリーで勝ち越しに成功すると8回にも伏見の適時二塁打でリードを3点に広げる。ヤクルトはその裏に山田が起死回生の3ランを放ち試合を振り出しに戻す。だが、オリックスは9回に代打・ジョーンズが左翼席へ決勝ソロを放ち、その裏を守護神・平野佳が締めた。(Full-Count編集部)

© 株式会社Creative2