【ジャパンC/穴馬アナライズ-後編】3歳牝馬ユーバーレーベンを再評価 大敗から巻き返しの余地あり

前編」ではジャパンカップにおける過去10年のデータ・傾向から、昨年の無敗三冠馬コントレイル vs. 今年のダービー馬シャフリヤールの評価を下したが、「後編」では適性を重視した穴馬3頭を取り上げる。

◆【ジャパンカップ2021予想/穴馬アナライズ-前編】シャフリヤールは△評価 単勝10倍以上の長距離砲に“一発”の気配

■ユーバーレーベン

オークスでは先行馬総崩れのタフな展開の中、中団から早めに仕掛けて完勝。牝馬二冠のかかった前走・秋華賞の大敗はあまりにも期待外れだったが、脚部不安明けが大きく影響した。本来の姿でなかったのは明らかで、度外視していい一戦だ。

中間は厩舎で調整され、24日の最終追い切りでは僚馬2頭と併せ馬を敢行。素軽い脚捌きでウッドコースを駆け、うち1頭には先着、うち1頭には同入を果たしている。ギリギリで間に合わせた前回とは違い、今回は馬体にも身が入り良化は一目瞭然。巻き返せるデキに仕上がった。

唯一の3歳牝馬ということもあり、コントレイルと4キロ差の53キロは何よりも魅力的。また、札幌2歳Sやオークスで見せたように父ゴールドシップ譲りの高い持続力を持ち合わせており、クラシックディスタンスあたりが適距離なのは間違いない。他馬が伸びあぐねる展開になれば、オークスのように豪快な追い込みで上位争いを演じられる。

◆【ジャパンカップ2021予想/穴馬アナライズ-後編Vol.1】前走好走は“古豪”復活の狼煙 単勝オッズ30倍以上の盲点を突く

◆【ジャパンカップ2021予想/穴馬アナライズ-後編Vol.2】積極的に“買い”の惑星 立て直しに成功した実績馬を猛プッシュ

◆【ジャパンカップ2021予想/危険な人気馬-前編】2強の一角は“消し” GI馬9頭集結の一戦で「買うべきではない」1頭

著者プロフィール

山田剛(やまだつよし)●『SPREAD』編集長
元・競馬月刊誌の編集長で、現在はスポーツの未来を読みとくメディア『SPREAD』の編集長。1995年マイルCSの16番人気2着メイショウテゾロの激走に衝撃を受けて以来、穴馬予想を追求し続けている。会心の的中はキセキが制した2017年菊花賞の3連単55万9700円。

© 株式会社Neo Sports