因縁の２人が激突だ。１年半前にＳＮＳで〝プチバトル〟を展開したノアの丸藤正道（４２）とお笑いコンビＴＫＯの木下隆行（４９）が１２月１６日のボクシングイベント「３１５０ファイトＶｏｌ・１」（大阪メルパルクホール）で激突することが２７日、主催者から発表された。
同イベントはボクシング元世界３階級制覇王者の亀田興毅（２５）が会長を務める「３１５０ファイトクラブ」が主催する大会。この日、会見を開いた亀田は「普段ボクシングを見ていない人たちにも見てもらいたい思いがあって、新しいことを取り入れたかった」と話し、異色のスペシャルマッチを組んだ経緯をこう説明した。
「木下さんとは昔から親しくさせてもらっている。当時、木下さんがペットボトルの件でちょっと叩かれて…（笑い）。その時にプロレス業界やファンから批判を浴びることがあった。ペットボトルを投げたのは〝プロレスみたいなもの〟ってニュアンスがあって、丸藤さんがＳＮＳで絡んで」
木下は１９年秋、後輩芸人に楽屋でペットボトルを投げ付けたパワハラ騒動が発覚。この件について昨年春、木下は「プロレスみたいな」と表現すると、丸藤は自身のＳＮＳで「こっちはプロレスを守るために必死にやってるんだよ」と激怒し、物議を醸していた。
あれから１年半、亀田のプロデュースによって対戦が決まった初対面の２人は会見に登場。ピリピリと張り詰めた空気の中、まずは丸藤が神妙な面持ちで「木下さん、初めまして。丸藤です」とあいさつ。続けて「木下さんに関しては、プロレスというワードをどういう意味合いで使ったか分かりませんが、そのときはちょっとカチンときた部分はあったんですけど、僕もボクシングは素人。今回は恐らく短い時間になると思いますが、木下さんとボクシングにリスぺクトを込めてお互いにガッチリやり合えたら」と話した。
一方、木下は「興毅からオファーをいただき、僕のことを思って声をかけてくれてうれしくて、悩みましたけど、ボクシング界を盛り上げ、そして僕の人生を変える意味でＯＫを出させていただきました」をオファーを受けた心境を吐露。その上で「一つだけ言っていいですか。マッチメイクが下手すぎる。対戦相手がプロレスラー。ただの不摂生なデカイだけの男が、プロレスラーの好きだった丸藤さんと対戦するって、これは聞いていなかった。正直、引いています」と訴えた。
その後、両者は互いの印象を語り合い、徐々に和気あいあいの雰囲気に。木下が「ＴＫＯされんように頑張ります」とネタを放り込むと、丸藤は「子供の頃からずっと見ていた人なので、こういう形で会うとは思っていなかった」と話し、最後は「逆に僕がＴＫＯで負けたら『ＴＫＯ丸藤』って名前になっちゃうんで、気を付けます。ヤフーニュースになったら、今までのプロレス人生二十何年間が台無しになってしまう」とおどけて笑いを誘った。
この一戦は第２試合スペシャルマッチとして、１分２Ｒのスパーリング形式で行われる。なお、試合の模様はネット放送局「Ａｂｅｍａ」の格闘チャンネルで完全生中継される。
