沢村賞右腕・山本由伸 9回投げ抜く 141球11K1失点

オリックス・中嶋監督は熱投を見せた山本をねぎらう(東スポWeb)

日本シリーズ第6戦・ヤクルト戦(27日=ほっともっと神戸)で、オリックスのエース山本由伸投手(23)が9回141球11奪三振の力投を見せた。

シリーズ中の22日に満場一致で沢村賞に輝いた右腕は第1戦から中6日で登板。150キロ超の直球とキレのあるフォークで2回には4番・村上、5番サンタナ、6番・中村を三者連続三振に切って落とした。

だが3回から右腕は毎回走者を背負う苦しい展開。5回に1点を奪われたが、エースは要所を締め追加点を許さなかった。

圧巻は6回だった。内野陣の連続失策で無死一、二塁のピンチも右腕はギアを上げた。サンタナを遊ゴロ併殺、中村を遊ゴロに仕留め無失点で切り抜け、7回まで1失点に抑えた。

球数が100球を超えても中嶋監督は2番手を準備させず、18番にすべてを委ねた。8回、山本は3番・山田、4番・村上、5番・サンタナを再び三者連続三振。この日、11個目の三振を奪った。

さらに山本は9回も続投。前半は温存したスライダーを武器に内野ゴロで三者凡退に抑えた。

9回141球6安打11奪三振1失点でベンチに戻ると中嶋監督とガッチリ握手。沢村賞初受賞に「一番素晴らしい賞。本当に自信になります」と話していた山本が、大舞台で最高の投球を披露した。

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