【政治資金収支報告書】自民5団体が1千万円超の「特定パーティー」 1回の収入最多は三原じゅん子氏

三原じゅん子氏

 神奈川県内選出国会議員の政治団体(総務相提出分)が2020年に開いた政治資金パーティーのうち、事業収入が1千万円を超えた「特定パーティー」は5団体(前年比1団体減)の計7回(同8回減)で、いずれも自民党議員の団体だった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、開催は夏の「第2波」収束後に集中した。

 1回当たりの事業収入が一番多かったのは、三原じゅん子氏(参院神奈川選挙区)が11月17日に東京都内で開いた「三原じゅん子政経セミナー」で1932万円。甘利明氏(衆院神奈川13区=当時)の「囲む会」(1740万円)、山際大志郎氏(同18区)の「政経セミナー」(1740万円)が続いた。

 特定パーティーの収入総額がもっとも多かったのは甘利氏の2回で計3438万円。小泉進次郎氏(同11区)は「モーニングセミナー」が2回で計3228万円だった。

 総務相届け出分で、政務三役(大臣・副大臣・政務官)在任中に特定パーティーを開いたのは三原氏と小泉氏。三原氏は厚労副大臣在任中、小泉氏の2回は環境相在任中だった。田中和徳氏(同10区)の「新都市構想セミナー」は復興相退任後の10月に開いた。

 大臣規範は「疑惑を招きかねない大規模パーティー」の自粛を求めているが、「大規模」の定義が不明確で形骸化が指摘されている。政治資金規正法は1千万円以上のものを「特定パーティー」とし、パーティー券購入者数などの報告を求めている。

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