なぜ後ろを見てから投げるの? 「目線を切る」投球練習の狙いを専門家解説

DeNA・浜口遥大【写真:荒川祐史】

DeNA・浜口が真後ろを見てから投球、野口寿浩氏が独自解説した

相手のグラブを見て投げるだけが練習ではない。DeNAは浜口遥大投手のブルペン投球を公式ツイッターで公開。右足を上げた際に視線を二塁方向へ向けてから投げている。どんな狙いがあるのか。捕手として通算21年間プレーした野球評論家の野口寿浩氏に解説してもらった。

球団ツイッターが公開した映像で、浜口はキャッチャーミットとは逆方向を向いて投げ出している。リリースの際には捕手のミットを向いているが、投球時に視線を切る意図は。野口氏は「おそらく浜口投手は前にどんどん突っ込んでいくタイプではないか」と指摘した上で、こう解説した。

「目線を切るのも真後ろ。真後ろを見ると(軸足の)左足にしっかりと体重を乗せることができる。体重を左足に乗せて、タメを作って投げる練習だと思います」

元ソフトバンクで2003、2006年に沢村賞に輝いた斉藤和巳氏も始動後に目線を切る投球フォームだった。「和巳も三塁ベースを見て投げる。本塁方向を向きっぱなしだと、だんだん捕手方向へ行ってしまうからね。1度、目を切って投げるのは、いい練習だと思うよ」。投げようとするあまり、上体が突っ込んでしまう癖がある子どもたちにとっては、参考になる練習法と言えそうだ。

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