SKE卒業、就職…新土居沙也加の生きザマ 名古屋発アイドルグループをプロデュース!

新土居沙也加(東スポWeb)

元SKE48の新土居沙也加(27)が地元・名古屋で8人組女性アイドルグループ「DOT ROSE」を立ち上げた。メンバーのスカウトやオーディションをはじめ、楽曲の制作依頼、曲の振り付け、ダンスレッスンなど元アイドルの経験を生かして新土居が全て行っている。「アイドルって最強の存在だと思うんです」という新土居の熱い思いに迫った--。

新土居は2011年10月にSKE48の5期生オーディションに合格。13年7月に発売された12枚目のシングル「美しい稲妻」では選抜メンバーに選ばれた。「もともとアイドルが大好きでした。SKE48ではステージで歌って踊るという夢がかなえられて本当にうれしかったし楽しかったです。全国5か所のドームや日本武道館のステージにも立てたし、NHK紅白歌合戦にも2回出ることができました。すごく運が良かったし、いろいろな経験をさせていただきました。SKE48には本当に感謝しています」。

だが、当時、新土居は大学生。ハードスケジュールの芸能活動と学業との両立は難しく、大学を1年間休学した。

「母と大学は絶対に卒業すると約束していたんです。さすがに2年休学するのはちょっと…というのはありました」と13年11月にSKEを卒業。アイドルとして活動したのはわずか2年ほどだった。

大学卒業後は一般企業に就職したが、会社員として働くかたわら、ダンス教室でアイドルダンスを教えた。もともとアイドルもダンスも大好き。48グループだけでなく、坂道、ハロプロなどのダンスを4歳から30代後半までの女性に教えていたが、そんな中で芽生えてきたのが「もっと力を入れる場所を作りたい。本物のアイドルを育てたい」という思いだった。

幸いにもヨーグルトメーカーの愛知ヨーク株式会社(本社・愛知県小牧市)がバックアップしてくれることになり、新土居のプロデュースでアイドルグループを結成することになった。スカウトやオーディションによって集まったメンバーは小学6年生から中学3年生までの8人。グループ名は「DOT ROSE」に決まった。衣装選び、楽曲制作(作詞)、ダンスの振り付け、レッスンなどのほとんどを新土居が1人で行った。「(アイドルのプロデュースは)本当にたいへんだけどやりがいがあるし充実感があります」。

8月に名古屋市内で行われた「手羽先サミット」のイベントで「DOT ROSE」は初ステージを踏んだが、デビュー直前のレッスンでは「みんなこんなにできるようになったんだ…」と成長したメンバーの姿に思わず涙がこぼれた。

新土居は現役アイドルだったころ握手会や手紙で多くのファンから感謝の気持ちを伝えられたという。「私は歌ったり踊ったりするのが好きだからステージに立っていたんですが、その姿を見て元気になってくれる人がたくさんいることを知りました。コロナ禍で世の中の雰囲気がずーんと沈んでいるじゃないですか。そんな時だからこそ笑顔でいてくれるアイドルって強い。ステージでニコニコしながら一生懸命パフォーマンスをしてみんなに元気やパワーを届けるアイドルって最強の存在だと思うんです」。

アイドルのパワーで地元・名古屋に笑顔の花を咲かせたい。メンバー8人の魅力をどうやって発信していくか、プロデューサーとして試行錯誤していく中で新土居には新たな夢が生まれた。「ドットローズを名古屋を代表するアイドルにするのが目標です」。

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