【ボクシング】尾川堅一がIBF世界Sフェザー級新王者に

新王者になった尾川堅一(帝拳ジム提供)

ボクシングIBF世界スーパーフェザー級王座決定戦(27日=日本時間28日、米ニューヨーク・マジシンスクエア・ガーデン)で同級3位の尾川堅一(33=帝拳)が同級2位のアジンガ・フジレ(25=南アフリカ)を判定3―0で破り、新王者となった。

サウスポーでカウンター中心の戦略をとる相手に苦慮しながらも積極的に攻撃を仕掛け、5ラウンド(R)にダウンを奪う。さらに最終12Rにも2度、ダウンさせ接戦を制した。

尾川は2017年12月に米ラスベガスで行われたIBF同級王座決定戦で判定勝ちも、その後に禁止薬物の検査で陽性が判明。無効試合となり、それ以降4年にわたり待ち望んだ世界戦のチャンスで悲願の世界ベルトを奪取した。

さらに〝格闘技の聖地〟と呼ばれる同会場で日本選手が世界戦を行うのは19年1月に世界に挑戦し敗れた高橋竜平(横浜光)以来2人目。尾川は「日本人としてこの会場で日本人初勝利を挙げて、これからの後輩につなげたい」と強い意欲を示していた。有言実行の勝利で、日本ボクシング界に新たな歴史を刻むことになった。

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