村上春樹「京都ってけっこう深いです」小料理屋に1人でふらっと入ったときの話とか、鮨屋の話とか

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作家・村上春樹さんがディスクジョッキーをつとめるTOKYO FMの特別番組「村上RADIO」(毎月最終日曜 19:00~19:55)。11月28日(日)の放送は「村上RADIO~村上の世間話~」をお届けしました。村上さんの身に起きた最近の話から、お店を訪れたときのエピソード、車にまつわる話まで、さまざまな世間話をジャンルレスなグッドミュージックとともにお送りしました。世間話では、長編小説『1Q84』の創作に関わる“あるエピソード”も披露しました。
この記事では「世間話③ 鮨屋の話」と「収録中のつぶやき」についてお話された概要を紹介します。

◆Louis Armstrong「Whistle While You Work」
ルイ・アームストロングがディズニー映画の主題歌を歌います。「Whistle While You Work(口笛吹いて)」。「白雪姫」のなかの曲です。

世間話③ 鮨屋の話
僕がときどき行く近所の鮨屋がありまして、このあいだそこの大将と話していたんですが、僕が十数年前、その店に最初に行ったときの話になりまして、彼が言うには、「村上さんって、最初にうちに見えたとき、この人ほんとに勘定が払えるのかなって心配で、けっこうびびりました」ということでした。

「へえ、そんなに貧乏そうに見えたかな?」って聞くと、「ええ、見えました」とはっきり断言されました。たしかに、よれたTシャツと、ショートパンツに野球帽というかっこうで、一見でふらっと1人で鮨屋に入って、カウンターに座ったら、それはさすがに警戒されるかもしれないですね。

僕はとくに旅行をしているときなんか、知らない店に1人で入って、お酒を飲んだりするのが好きなんですが、たしかにしばしば断られます。「すみません、予約でいっぱいでして」とか言われてね。見たところ、お店はがらがらなんだけどね。でもうまく入れてもらえて、その結果いろいろと面白い体験をすることもあります。思いもよらず美味しいものを食べられたり、面白い話を聞けたり。怖い思いをしたり、勘定をぼられたりしたことはまだ一度もありません。

一度、京都の小さな料理屋に1人でふらっと店に入って、お酒を飲んで、つまみを食べて、店の人と適当ないい加減な話をしてたんですけど、お勘定のときに「せんせ、どうもありがとうございました」と言われました。ちゃんと身元がわかってたんだ……そんなこと匂わせもしなかったんですけどね。京都ってけっこう深いです。

◆Long-ge「Playing Mahjong」
◆Sugar Ray「Heaven」

2曲続けてお送りします。台湾のブルーズ・シンガー、ロングーさんが歌います。「Playing Mahjong」、麻雀ブルーズ。中国語のブルーズ、なかなか素敵です。久しぶりに麻雀やりたいですね。

それからSugar Rayをお送りします。いかにもカリフォルニアという感じのからっとした、すこしやんちゃなサウンドが特徴的なバンドです。ウクレレの伴奏が素敵な「Heaven」。

<収録中のつぶやき>
麻雀、昔よくやってました。もう何十年もやってないけど。学生の頃とか、店をやっていたときも、ときどきやってた。生きているうちに、もう一度、徹夜麻雀してみたいけどね(笑)。温泉にでも行って、お酒を飲みながら麻雀やれるといいけど、なかなかそういう機会はないですね。


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<番組概要>
番組名:村上RADIO ~村上の世間話~
放送日時:11月28日(日)19:00~19:55
パーソナリティ:村上春樹
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/murakamiradio/

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