環境保護と言いながら、なぜ自動車始動用バッテリーの環境問題に注目しないのか―中国メディア

© 株式会社 Record China

中国メディアの界面は「環境保護が叫ばれる中、どうして自動車始動用バッテリーの問題に誰も注目しないのか」とする記事を掲載した。以下はその概要。

自動車業界では近年、環境保護が大きなテーマとなっており、世界でも多くのメーカーが化石燃料車生産停止のタイムスケジュールを打ち出し、電気自動車など環境に優しい自動車の開発を進めている。

しかし、環境保護の取り組みが進むこの業界において、環境汚染問題の解決が急務となっている事柄がある。それは、自動車に始動用バッテリーとして搭載されている鉛蓄電池だ。低価格で技術が成熟しているため、現在販売されている自動車の大多数が鉛蓄電池の始動用バッテリーを採用しているが、大多数の鉛蓄電池は寿命サイクルがわずか2年で、頻繁な交換が必要なことから大きな汚染源になっている。

中国で毎年廃棄される鉛蓄電池はおよそ300万トンあるという。鉛蓄電池には硫酸、鉛が含まれており、中身が漏れれば水源や土地に危害を及ぼす。有害物質は人類の各種食物連鎖に入り込み、器官の慢性中毒を引き起こし、生命に危害が及ぶことになる。

このように、鉛蓄電池による環境への危害は非常に大きいにもかかわらず、現在はその回収体制が整っていない。この現状はもはや公然の「秘密」になって久しいが、実質的な改善は見られなかった。

そんな中、BYDが先日、プラグインハイブリッド車の鉛蓄電池をリン酸鉄リチウムイオン電池に置き換えると発表し、長期的に存在する鉛蓄電池の環境汚染問題に再び脚光を浴びせた。そして、BYD以外にもテスラ、蔚来、小鵬などの新エネルギー車ブランドもリン酸鉄リチウムイオン電池を始動用バッテリーに据える車種を提供し始めている。

リン酸鉄リチウムイオン電池が始動用電池分野をカバーし始めていることは、業界における大きな転換点だ。そしてまた、中国の首脳がG20サミットで提起した世界的な気候変動への対応、エネルギー転換推進に向けて努力するという約束に呼応するものとなっている。(翻訳・編集/川尻)