富士山とは
富士山は、日本で一番高い山(3,776メートル)として知られ、その均整の取れた美しいたたずまいは日本を象徴する風景のひとつに数えられています。
裾野は山梨県と静岡県にまたがり、その山頂はよく晴れた日には東京の高台から、また新幹線の車窓から眺めることができます。また、2013年には世界文化遺産に登録され、国内外から毎年多くの観光客が訪れます。
登山を楽しみにやってくる観光客も多く、とりわけ7月から9月の期間は多くの人でにぎわいます。
富士山に関する基本情報は「 【保存版】富士山完全ガイド 行き方から登山の方法、周辺情報までを解説 」もご覧ください。
目次：
1.富士山を写真に撮ろう：四季の富士山と赤富士、ダイヤモンド富士
2.富士山が見える場所・東京で富士山が見える場所
3.新幹線から富士山を望む
4.横浜から富士山が見えるオススメスポット
5.鎌倉・江の島から富士山が見えるオススメスポット
6.箱根から富士山が見えるオススメスポット
7.富士五湖から眺める富士山
8.伊豆半島から富士山が見えるオススメスポット
9.そのほか富士山が見えるオススメスポット：富士急ハイランド
10.まとめ：富士山を綺麗に撮るために&旅のお役立ち情報
富士山を写真に撮ろう：四季の富士山と赤富士、ダイヤモンド富士
富士山は、登るだけではなく、写真に撮るのも醍醐味。季節によって新緑や桜、紅葉、雪などと一緒に富士山を一緒に撮影することができるのも魅力です。
春の富士山
春は、桜と富士山の華やかなコンビネーションを楽しみましょう。
また、4月から5月にかけて山梨県の富士河口湖町で開催される「富士芝桜まつり」では、一面をピンク色に染める芝桜と富士山を一緒にカメラに収めることができます。
詳しくは「ピンク色の芝生!? 80万株の「芝桜」と富士山の絶景」の記事をご覧ください。
夏の富士山
青々とした新緑や元気いっぱいに咲くひまわりの花と富士山を撮影するチャンスです。新緑は比較的どのスポットからも撮影できます。ひまわりと富士山のコンビは、山梨県の山中湖にある花の都公園で撮影可能です。
秋の富士山
秋は紅葉と富士山を一緒に撮影しましょう。山口県の河口湖や山中湖の周辺には紅葉スポットがいくつかあり、燃えるような紅葉と富士山のドラマチックな写真を撮ることができます。
冬の富士山
冬は空気が澄み、富士山の麓(ふもと)の街には雪が広がます。幻想的な光景を撮影したいなら、冬がオススメです。
縁起のいい赤富士(あかふじ)
朝日が当たり、山肌が赤く染まった富士を、日本では「赤富士(あかふじ)」と呼んでいます。赤富士は縁起のよいものとして、浮世絵や掛け軸のモチーフになってきました。気候や時期、その日の天気にもよりますが、山梨県の忍野八海(おしのはっかい)や山中湖に早朝に行くと、赤富士を見られることがあります。
ダイヤモンド富士
太陽が昇る瞬間と夕日が沈む瞬間、富士山の山頂と太陽が重なって見える現象を「ダイヤモンド富士」といいます。まるでダイヤモンドが輝くような美しい光景で、写真家たちを惹きつけてやみません。
ダイヤモンド富士が見られるのは、12月から4月の限られた時期。富士山が東か西の方向に見える、山中湖や静岡県の田貫湖(たぬきこ)、東京の高尾山、横浜の大さん橋などから撮影できます。
富士山が見える場所
富士山は関東の西南部、ちょうど静岡県と山梨県にまたがる位置にあります。そのため周辺の静岡県、山梨県、長野県、神奈川県、東京都といった広い範囲で眺められるのです。
とくに、富士五湖(※1)や箱根にある芦ノ湖は、富士山を遮る山や建物がないうえに自然が美しく、富士山を撮影する絶好のスポット。富士五湖や箱根では、写真撮影を楽しみましょう。
東京で富士山が見えるオススメスポット
静岡県や山梨県に行く予定がない人でも大丈夫。東京都内にも富士山を眺められるスポットはあります。
1.高尾山の山頂
観光スポットとしても人気の、八王子市にある高尾山。標高は599mで、山頂から富士が綺麗に見えます。富士登山はきついけれど綺麗な富士山を見たい、という方にオススメのスポット。ここからの景色は格別です。
また、12月の日が沈む時間にはダイヤモンド富士が見られるのも魅力的。都内で富士山を見たいときは高尾山に行きましょう。
高尾山については「世界一登山客の多い山!? 東京「高尾山」に登ろう！」をご覧ください。
2.東京タワーの展望台
東京のランドマークタワーである東京タワーからは、立ち並ぶビル群の先にちょこんと頭を出した富士山が見られます。曇っている日は眺望がよくないため、晴れている日に見に行くのがよいでしょう。
東京タワーに関する基本情報は「【芝公園】東京観光の定番スポット「東京タワー」を紹介します」をご参照ください。
3.羽田空港国際線旅客ターミナル
羽田空港国際線旅客ターミナルの5Fには展望デッキがあり、ここからも富士山を眺められます。「富士見台」という富士山眺望にぴったりの場所も用意されています。
ここからは、東京モノレールや品川区のビル群と一緒に富士山を写真に収められます。
羽田空港について詳しくは「便利なホテルにWiFi情報も!東京国際空港(羽田空港)を徹底解説！」の記事をご覧ください。
4.スカイツリーの展望台
高さ634m。日本一の高さを誇る東京スカイツリーからも、富士山は眺められます。ビルや山に遮られることもなく、晴れた日の早朝には綺麗に富士山が見えます。曇った日や夕方には見えにくいこともあります。
富士山は少々遠くに見えるため、写真撮影をするときは望遠レンズがあるとよいでしょう。
スカイツリーについて詳しくは「空中散歩を疑似体験。押上「東京スカイツリー」に行こう！」の記事をご覧ください。
5.六本木ヒルズ
いまや東京の新名所となった六本木ヒルズ。屋上のスカイデッキからは美しい富士山が望めます。秋から冬にかけての、雪が積もり白く見える富士が見物です。
六本木ヒルズについて詳しくは「夜でも楽しめる「六本木ヒルズ」で東京のナイトライフを満喫」の記事をご覧ください。
新幹線から富士山を望む
富士山が綺麗に見られる意外なスポットが新幹線の車窓。
東京から大阪や京都方面へ向かう下り線と京都や大阪から東京へ向かう上り線がありますが、いずれの場合も窓側のE席を選びましょう。
新幹線のぞみ号の場合、東京からだと出発してから45分前後、なお大阪からの場合は、出発してから1時間45分前後に見えるようです。あくまで目安なので、少し前からカメラの準備をしておいてくださいね。
横浜から富士山が見えるオススメスポット
みなとみらいや中華街などの魅力的なスポットであふれる横浜からも富士山を眺めることができます。横浜観光の際には、これらのスポットに立寄ってみましょう。
1.大さん橋(おおさんばし)
横浜市中区、横浜港にある大さん橋。富士山と横浜の海、赤レンガ倉庫が1枚に収まる、とても横浜らしい写真が撮影できます。大さん橋では、富士山の見えるスポットには案内板があります。
2.大黒ふ頭中央公園
夜景スポットとしても知られる大黒ふ頭中央公園からも富士山が見えます。撮影に最適なのは、ベイブリッジの下。横浜の海とランドマークタワー、観覧車と富士山を一度に望めます。
鎌倉・江の島から富士山が見えるオススメスポット
鎌倉や江ノ島の海からは、湘南の海と富士山の両方が見えます。ここから見える富士は、葛飾北斎や歌川広重など江戸時代の巨匠が浮世絵に描いたことでも有名です。
1.材木座海岸
由比ケ浜と稲村ケ崎、江の島、そして富士を一度に見られるスポットです。
2.稲村ヶ崎
稲村ヶ崎はビーチからも、高台からも富士を望めます。ここからは、江の島と七里ヶ浜、そして富士山の3つが見えます。
3.七里ヶ浜
長さ3キロもある七里ヶ浜海岸。江ノ島や三浦半島、伊豆大島と富士山を眺められる絶景スポットです。
4.江の島
サムエル・コッキング邸にある、江の島展望灯台サンセットテラス。海の向こうに伊豆半島と富士山が見える、写真撮影にぴったりのスポットです。
江の島からの絶景スポットについては「誰も知らない穴場も……江の島の絶景スポット8選」の記事もご覧ください。
5.森戸海岸
森戸神社周辺のビーチ。葉山の中で一番広い砂浜といわれています。江ノ島や富士山が見える絶景スポットでもあります。
箱根から富士山が見えるオススメスポット
箱根には、富士山が綺麗に見えるスポットが複数あります。
1.箱根ロープウェイ
箱根湯本駅から桃源台までを結ぶ箱根ロープウェイ。大涌谷は神奈川景勝50選に選ばれるほどの絶景スポットで、富士山だけでなく東京スカイツリーも見えます。
2.元箱根港(芦ノ湖)
元箱根にある芦ノ湖の港。芦ノ湖と遊覧船、そして富士山の3つをカメラに収めましょう。
3.恩賜箱根公園
皇族の避暑地として建てられた離宮跡地で、「かながわ景勝50選」のひとつにも選ばれた名所です。公園からは芦ノ湖や周りを囲む箱根外輪山(はこねがいりんざん)、富士の峰が一望できます。
4.大涌谷
人気のアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』にも登場するスポット大涌谷からは、富士山が大きく見えます。名物の黒たまごを食べながら眺めるのがオススメです。
富士五湖から眺める富士山
山梨県側の富士山麓にある5つの湖(本栖湖・精進湖・西湖・河口湖・山中湖)は、自然が美しい富士山の絶好の撮影スポットです。
1.山中湖
富士五湖のなかで最大の面積を持つ山中湖。湖面の標高は富士五湖の中では最も高い位置にあり、富士山が綺麗に見えます。湖面に富士山が映る「逆さ富士」が見えることも。
2.河口湖
富士五湖のなかで最も北にある湖。中央に鵜の島(鸕鷀島：うのしま)と呼ばれる小さな島があるのが特徴です。河口湖では、春の桜と秋の紅葉と富士山を写真に収めましょう。毎年3月には富士河口湖さくら祭り、11月には富士河口湖紅葉まつりが開催されます。
3.本栖湖(もとすこ)
五湖の最西端にある本栖湖。毎年4月から5月にかけて、河口湖駅から車で30分ほどの場所にある本栖湖リゾートでは、約80万株の芝桜が広大な敷地に咲き誇ります。鮮やかなピンクの花と富士山のコントラストは必見。
4.精進湖(しょうじこ)(展望台)
その景観の美しさから「東洋のスイス」と呼ばれることもある精進湖。明治時代、日本に帰化した英国人ハリー・スチュワート・ホイットウォーズは、精進湖を「富士山を最も美しく眺められる地」と称したほど。
精進湖展望台からは、富士山が麓の大室山を抱えているように見える「子抱き富士」が見えます。「新富嶽百景」に選定。
5.西湖(さいこ)
南側には青木ヶ原樹海が広がることで知られる西湖では、富士山が大きく見えます。
伊豆半島から富士山が見えるオススメスポット
伊豆半島も富士山の撮影に適したスポットです。
1.三島スカイウォーク
伊豆と箱根の中間に位置する人道吊橋、三島スカイウォーク。長さは日本最長の400mです。伊豆の山並みと駿河湾、富士山を橋の上から一望できます。
2.伊豆パノラマパーク
伊豆パノラマパークは、ロープウェイや公園、レストランがある複合施設。絶景スポットが施設内にある富士山眺望のために用意された「富士見テラス」です。富士山と駿河湾の大パノラマが楽しめます。
そのほか富士山が見えるオススメスポット
絶叫系マシンで有名な遊園地、富士急ハイランドからも富士山が見えます。
富士急ハイランド
富士急ハイランドは、山梨県にある遊園地。FUJIYAMAやドドンパなどの絶叫系マシンで有名です。富士の麓にあるため、園内の数か所から富士山が望めます。詳しくは、富士山ビュースポットをご覧ください。
まとめ：富士山を綺麗に撮るために
富士山は、曇っている日や雨の日には見えにくいこともあります。キレイに撮影したいなら、晴れた日を選びましょう。
都内や横浜からは、富士山が控え目に見えるかもしれません。雄大な富士山を写したければ、望遠レンズなどの機材を準備しておく方がよさそうです。
また、富士五湖や箱根、伊豆方面、東京の高尾山では、撮影当日の服装に気をつけて。突然、冷え込むこともあるため、防寒具を用意しましょう。
以上に気をつけて、日本で富士山撮影を楽しんでください。
