副反応は2回目と同程度 ワクチン3回目接種を長崎大病院・森内教授に聞く

オンラインでインタビューに応じる長崎大学病院の森内教授

 新型コロナウイルスワクチンの3回目接種が12月から順次、各自治体で始まる。長崎大学病院小児科長で日本ワクチン学会理事も務める森内浩幸教授に副反応や交差接種について聞いた。

 -3回目の副反応がどの程度なのか心配している人もいる。
 米ファイザーが米疾病対策センター(CDC)に提出したデータによると、2回目と3回目で副反応に大きな差はないようだ。ただ、38度以上の発熱については2回目に比べ3回目は半減しているというデータがある。個人差があることだが、発熱や倦怠(けんたい)感などは2回目程度と覚悟してもらったらいいのではないか。

 -政府は1、2回目と違うワクチンを選べる交差接種を認めた。米ファイザーとモデルナは同じメッセンジャーRNAだが、希釈が必要かどうかや保存の際の温度の違いなどがあり、自治体からは打ち間違いなどの事故につながらないか懸念する声がある。
 複数の接種会場がある自治体なら扱うワクチンを会場ごとに固定したらミスは起きにくい。小規模な自治体で会場が限られている場合は日にちごとにしてはどうか。同じ会場で同じ日に複数のワクチンを扱うことがないような工夫をしてもらえたらと思う。

 -高齢者への3回目接種は1~2月に始まる市町が多い。最も寒さが厳しい時期だが、注意点は。
 どんな服装なら脱ぎ着しやすいか、混雑しにくいかを考えて具体的な事例(服装)を考えて接種を受ける人に事前に伝えてはどうか。プライバシーの問題もあるので、接種直前の待機場所をどうするかなども考えておいた方がいいと思う。


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