スポカル・野球 内記梨央選手(新井ジュニア) 楽天ジュニアに選出 持ち味の長打力生かす 「日本一」目指し年末に全国大会

 幼年野球の「NPB(日本野球機構)12球団ジュニアトーナメント2021」に出場する楽天ジュニアのメンバー(選手16人)に、新井ジュニアの内記梨央(ないき・りお)選手(12、新井小6年)が選ばれた。上越からの選出は2年ぶり4人目で、新井ジュニアからは現在、新井中3年の鷲澤星善選手以来3年ぶり2人目。身長171センチ、体重70キロと小学生としては大柄で、長打力を売りにしている。練習を重ね、大会(12月28~30日、東京・明治神宮球場他)での活躍を目指している。

楽天ジュニアに選ばれた内記梨央選手(新井グリーンスポーツセンターで)

 内記選手は小学4年までソフトボールをやっていて、同年冬に新井ジュニアに入った。5年時は一塁手、6年時の今年は捕手や投手を務め、打線では1番打者でチームをけん引。年間で四つの大会を制し、夏には上越勢初の全国大会出場も果たした。右投げ右打ち。

 上越市少年野球場での公式戦で2本の柵越え本塁打を放ったように、長打力が最大の魅力。楽天ジュニアのセレクションでも2打数2安打、うち1本は左中間へ三塁打しアピールした。高い倍率を勝ち抜き、新潟県勢では唯一選ばれた。

今年はマウンドにも上がり投手を担った(8月の高円宮賜杯全日本学童軟式野球大会から)
内記選手のバッティング(5月の上越タイムス旗争奪幼年野球大会決勝から)

 12球団ジュニアトーナメントは今年で17回目。各球団のOBが監督に就き、各地域の小学5・6年生でチーム編成。年末の全国大会で対戦する。楽天ジュニアは東北と新潟の7県からの選抜で選手16人。一般公募セレクション・最終セレクションを経て選出された。指導者は大廣翔治監督(39)と井上純コーチ(51)、千葉耕太コーチ(23)。

 毎週末に仙台市で行われる合同の強化練習に参加している。「みんなレベルが高い」という中で刺激し合い、潜在能力を高めている。巨人ジュニアとの練習試合では二塁打を放った。「速い球に差し込まれないように、タイミングを取っていきたい」と話す。監督やコーチのアドバイスを平日に家で反復練習し、腹筋や背筋、腕立て伏せ、スクワットなどの筋トレもこなしている。

内記選手の力強いトス打撃練習

 チームとしての目標は「日本一」。「厳しい練習についていけるように体力を付けて、その中でレギュラーとしてチームに貢献できるように頑張りたい」と一員としての活躍を目指す。守備位置は体の大きさを生かし、一塁手で出場している。

 将来の夢はプロ野球選手。「バッティングがすごい人が好き」というように、エンゼルスの大谷翔平選手(27)やソフトバンクの柳田悠岐選手(33)、巨人・坂本勇人選手(32)らに憧れている。過去、多くのプロ野球選手(楽天では松井裕樹投手ら)を輩出している今大会が登竜門となる。「高いレベルで野球をやりたい。高校では甲子園に行きたい」と明確な道筋を抱いている。

 新井ジュニアの手塚満宏監督(54)は「走攻守全てにおいてスペシャルな選手。特に圧倒的なパワーから放たれる打球の飛距離は桁違い。自分でつかんだ夢の舞台、チーム全員が応援しているのでベストを尽くしてほしい」と期待感いっぱいに激励した。

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