"2021年最も売れた本"は『スマホ脳』うつ、睡眠障害、学力低下、依存症......研究結果があぶり出す恐るべき真実!

アンデシュ・ハンセン著/久山葉子訳『スマホ脳』(新潮新書刊)が、 「第14回 オリコン年間”本”ランキング 2021 BOOKランキング」第1位を獲得、 “2021年最も売れた本”となった。 昨年11月に刊行後、 部数を伸ばし続け、 累計発行部数は60万部を突破。 スマホをはじめとするデジタル機器が人間の脳に与える影響を、 膨大な研究結果から医学者である著者がわかりやすく伝えた同書。 学力低下、 記憶力減退、 うつ、 睡眠障害、 依存……といった数多くの悪影響を指摘し、 教育大国スウェーデンで社会現象と言える反響を呼んだ。 16カ国で発売が決定、 世界的ベストセラーとなった同書は日本でも発売当初から各書店チェーンが大きく展開、 数々のメディアで取り上げられ、 池上彰、 赤江珠緒、 佐藤可士和といった著名人が賛辞を寄せた。 本書が支持を得た背景には、 今年「デジタルツールの悪影響」への懸念が社会的に高まったことがある。 まず、 新型コロナウィルス感染拡大により自宅で過ごす時間が増え、 デジタルツールとの接触時間が増えたこと。 そして「GIGAスクール構想」の前倒しなど、 「デジタルツールと教育」の在り方が変革の時を迎えていたことが、 その関心を高め、 本書の注目に繋がった。 なかでも30~40代の子育て世代から共感の声が数多く届いた。 著者は本書で「人間の脳はデジタル社会に適応できていない」ことを説いている。 現生人類の脳の進化は、 デジタル機器の進化に追いついていないというのです。 オビでは「スティーブ・ジョブズはわが子になぜiPadを触らせなかったのか?」という問いを投げかけている。 デジタル機器と脳の進化のギャップはさまざまなひずみを生み、 デジタル機器に、 あるいはそこに利益を見いだす企業に「支配される」危険性も生まれることを指摘。一方でハンセン氏は、 同書の中で、 デジタル機器を「使いこなす」ための23に及ぶ具体的な処方箋も紹介。 著者のハンセン氏は今回の「オリコン年間BOOKランキング2021」第一位の報に、 以下のようにコメント。「日本の読者が『スマホ脳』に関心を示してくださったことに深く感謝します。 コロナ禍が収まらぬ中、 デジタルツールの役割は増すばかりです。 しかし、 だからこそ私たち人類はデジタルに「支配される」のではなく、 「使いこなす」方法を改めて考えなければなりません。 その議論のきっかけに本書がなれば光栄です。 」

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