安倍元首相 アベノミクス失敗論に「欠席裁判だ」と猛反撃 トランプ氏とのゴルフ交友のワケも明かす

1年前の体調不良がウソのように元気な安倍元首相(東スポWeb)

安倍晋三元首相(67)が29日、都内で開かれた日本維新の会の鈴木宗男参院議員(73)の叱咤激励する会で講演し、アベノミクスの失敗をあげつらった野党に猛反論。ドナルド・トランプ米前大統領(75)とのゴルフ交友についても触れ、首相時代の秘話を明かした。

安倍氏は今月、清和会の会長に就任し、名実ともにキングメーカーとなったが、宗男氏の会合で、〝安倍節〟を爆発させた。

「岸田総理の掲げる新しい資本主義は、成長と分配の好循環。安倍政権でも申し上げていた。経済における最大の責任は雇用をつくっていくこと」と切り出し、「私たちが政権を取る前までは有効求人倍率は8つの都道府県でしか1倍を超えていなかったが、47すべての都道府県で正社員ではないが、一般の就業者の有効倍率が1倍を超えた」と胸を張った。

アベノミクスの成果を披露したワケだが、安倍氏は「なぜこんなことを言うかというと、この1年くらい、私が辞めた後、野党がさかんにアベノミクスを失敗と言う。これは欠席裁判で、総理大臣なら反論していたが、反論する場がないのでここでしている」と話した。

スイッチが入った安倍氏は止まらない。「実質賃金が下がった」との批判にも「たとえば、私だけが仕事していて、60万円稼いでいて、実質賃金は60万。景気が良くなったので妻も働き、20万円で、60万+20万で2で割ると40万。60万が40万になるが、下がったのではなく、本当は所得を足さないといけない。大切なのはみんなの稼ぎが増えたかどうか。安倍政権において、35兆円も所得は増えている。自慢話ぽくなるのでこれで終わりたい」と終わったかと思えば、次は外交の話だ。

安倍氏は「トランプ大統領は北朝鮮から日本が攻撃を受けたら戦うが、日本はアメリカが攻撃を受けても黙って見ているだけなのは不公平。もっとお金を出さないと。こんな調子なんで、いつも反論する。『だから平和安全法制を作って、日米を助け合える同盟に変えた。そのために私は10%も支持率を落とした』と言ったら、トランプ大統領からは『グレート! サムライだ』と言われた」とトランプ前大統領との裏話を披露した。

さらに日米首脳会談時はゴルフのラウンドを欠かさなかった。

安倍氏は「なぜゴルフをするのか。北朝鮮からミサイルを撃ち込まれたら日本は打撃力がないから米大統領に電話して、『報復してくれ』と頼む。報復するかもしれないから北朝鮮はミサイルを打たない。私がトランプ大統領としょっちゅうゴルフをしたのは、こんなに仲がいいから『安倍が電話をしたらトランプは報復する』と抑止力のためにゴルフをやっていた。ご理解いただきたいと思います」と蜜月関係をアピールするためだったと明かした。

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