なぜ中国のネット上で「資本叩き」が流行しているのか―米華字メディア

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2021年11月25日、米華字メディア・多維新聞は「なぜ中国のネット上で資本叩きが流行しているのか」とする記事を掲載した。

記事は、近年中国のネット上では「資本叩き」が流行しており、大手メディアや動画プラットフォームのコメント欄や「弾幕」を見ると資本に対する罵声や反感を伴う民意が噴出していることが容易に見て取れるとした上で、このような状況を生んでいる要因を4つ挙げている。

1つ目は、インターネットによる「拡大効果」。インターネット時代に入って中国社会の議論の場はネット上になり、もともと中国社会に存在していた資本に対する罵声がネット上にぶつけられるようになり、ネット世論の中で増幅されるようになった。

2つ目は、富を仇のように思ったり、階級闘争的思考の影響を受けたりして、常日頃から資本を罵り続けている人が中国社会に一定数存在すること。特に中国は毛沢東時代末期の階級闘争思考の影響をいまなお受け続けている人がおり、それまでは現実の生活の中で鬱憤を晴らしていたものが、「戦いの場」をネット上に移した。

3つ目は、中国政府が経済の健全化、質の高い発展のために大企業、プラットフォーム経済の監督管理を強化し、資本の無秩序な膨張に歯止めをかける政策を繰り出していることで、一部の起業家、資本家が政府に対し低姿勢を示す様子を見て、世論の中で知らず知らずのうちに資本に対する怒りの声が生じ、怒りの矛先が企業家たちに向けられている。

4つ目は、中国社会における貧富格差の拡大、階層の固定化、資本による覇権に対する反発の表れ。「社畜」「996」といった過酷な労働環境や、不毛な内部競争、社会に対するモチベーションを失った「寝そべり族」といった現象に対する憤りが、資本への批判となって噴出した。

記事は、資本は決して絶対悪ではなく、経済発展をけん引する大切な要素である点を正しく認識しなければならないとした上で、特に4つ目の要素について今の中国が重要視しなければならず、効果的な解決措置を講じて資本による覇権を防ぎ、世の中の公平、正義を促進していく必要があると指摘した。(翻訳・編集/川尻)