広島原爆では涙…なぜ「エターナルズ」は731部隊についてざんげしないのか―中国人脚本家

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2021年11月27日、環球時報は、広島への原爆投下をざんげするシーンがある米映画「エターナルズ」について、「反戦というならなぜ731部隊の前でざんげしないのか」とする評論文を掲載した。著者は、中国の脚本家・プロデューサーの汪海林(ワン・ハイリン)氏。

汪氏は、同作について「中国系のクロエ・ジャオ監督による最新映画で、主役が同性愛の黒人という、近年のハリウッドにおける政治的指向の典型的な設定となっている」と説明。そして「黒人が広島への原爆投下をざんげして泣く、という世界の映画史上に残るような荒唐無稽なシーンもある。脚本を手掛けのは日系米国人で、このシーンには米国社会における原爆正当化の論調を批判し、ゆがんだ姿勢で反戦という道徳的高みに立つという意図があったのだ」と評した。

その上で、「この日系の脚本家は作品を通じて、戦争の性質を意図的に隠し、正義と邪悪の境界を取り去り、前後の因果についての説明を避けた上で抽象的に戦争反対の主張をしている。それは客観的に見れば、日本の軍国主義への弁護だ。もし本当に反戦を訴えるのであれば、どうして悪魔の731部隊に触れないのか。黒人をハルビンの731位部隊の遺跡にひざまずかせないのか」と主張した。

また、「帝国主義が消滅しなければ、戦争は消えないとはよく言ったものである」とし、「とどのつまり、反戦とは芸術的行為ではなく政治的行為なのだ。そして、政治的行為である以上、政治的な目的や主張がある。『エターナルズ』の政治的な目的は第2次世界大戦の性質を曖昧模糊(もこ)なものとすることであり、政治的な主張は日本が第2次世界大戦の被害者であり、戦勝国が日本に対してざんげするよう求めることである」と論じた。

汪氏は「『エターナル』は米国で多くの人から批判を浴びている。こんな歴史観を持った映画は、日本本土以外の東アジアの国でいったいどれだけの興行収入が得られるというのか。ましてや上映の機会すら得られるはずがない」と主張した。(翻訳・編集/川尻)